第20話

#19 怖いもの
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2024/10/09 14:05 更新



霧に包まれて数秒後、特に周りの異常なく、意識もはっきりとしている。

何だったのか謎に思っていると、スマイルさんがこちらに近づいているのが見えた。


(なまえ)
あなた
あ、スマイルさん…す、すみません、突然入って来てしまって……
スマイル
………













































スマイル
ホントそう。仕事の邪魔しないでくんね??
(なまえ)
あなた
…ッ、え…?



おかしい。おかしいおかしい…!


スマイルさんの邪魔はしてしまった。でも、それをこんなに率直に伝える人なんかじゃ…




スマイル
何もできないんだから、こっちの話に突っ込まないで









“何もできないんだから。”











(なまえ)
あなた
っ!!……いや、ちがう…私は……



近くにぶるーくさんも走ってくる。

何だか嫌な予感がして、信じたくなくても身構えてしまった。


だが、予感は的中していたのだ。




ぶるーく
なんで迷惑なことするの??厄病神のくせに









“厄病神のくせに”
















(なまえ)
あなた
ちがう……わたしは……わた、しは






頭が痛い。

ノイズが走っているように、ガビガビと五月蝿い。


気がつけば走り回って、正面の、女神のような像が飾られている部屋に来た。




(なまえ)
あなた
め、がみ……さま……




女神に手を伸ばした。

助けて。逃げたい。消えてしまいたい。

でも、女神の像は見知ったような顔で、私にこう言った。










???
……あんたなんて、居なくてよかったのに。









あぁ。いやだ。












嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ

嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ

嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ

嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ

嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ





































(なまえ)
あなた
………たすけて



































ブギーマンは、子供の恐ろしいものに変化すると言う怪物であり、悪霊だ。

俺らはとっくに成人して、ブギーマンに“怖いもの”を見させられることはなかった。


だが、俺の失敗だ。

壺を置いて来た。忘れてしまった。



だから、あなたは届けに来た。









でも、彼女はまだ子供だったから、













(なまえ)
あなた
おねがい……いやだ、やめて…
(なまえ)
あなた
ちがう……ち、がう……私は……
(なまえ)
あなた
ごめんなさい……ごめんなさい…







スマイル
アイツ…!あなたに取り憑きやがった…!!
ぶるーく
………ねぇ、スマさん…





















ぶるーく
あなたちゃんは、何に怯えてるのかな…









彼女は俺らのことが見える。判別も可能。

だが、俺が「大丈夫か」と聞いた瞬間、顔が変わった。


俺らの姿が違う人間に見えるわけではない。つまりは、






スマイル
……言われたくない、言葉…











(なまえ)
あなた
………たすけて…



“たすけて…!!”





その言葉に、心臓がズキリと痛んだ。

思い出したのは、彼女の顔か、昔の過ちか。











あぁ。何してるんだ。






助けないといけないのに。
























足が、動かない。













ぶるーく
…!!スマイル!アレ!!
スマイル
っ!?………っは…???



ぶるーくの叫び声に顔を上げた。

少し先に見えるのは、女神を見てから様子の変わった彼女。







いや、変わっただけじゃ言い切れない。












スマイル
あ、れは………












(なまえ)
あなた
いやだ、いやだ……
(なまえ)
あなた
私は……私は…!!!


(なまえ)
あなた
厄病神なんかじゃッ!ないッッッ!!!!



【ブォォォォォーーッッ】











彼女の周りに風が集まる。

閉めたはずの窓やドアから、隙間から、何もない空間から。


全ての空気が風となり、彼女を中心に竜巻を作り上げる。

まるで、彼女は守るように。









ぶるーく
スマイル、これ、やばくない…??
スマイル
あぁ……“魔の暴発”だ……!!



魔の暴発……魔力の持つ人間に限らず、魔獣や人魚などの魔族にもおこる現象。

感情の起伏、精神的ストレスの負荷、それらの影響で魔を支える器が不安定になり、

魔力などの力が暴発する。


本来、あってはならないこと。

それが、まだ魔力と器が慣れきっていない彼女なら尚更。




魔の力は強い。

それは逆に言って仕舞えば、コントロールを間違えれば危険だということだ。







「魔力は人間の干渉した借り物。それ故に扱いには十分気をつけろ。」








魔を目指す人間が絶対に忘れてはいけない教訓だ。



スマイル
それに、あの心臓のドラゴンは確か……
ぶるーく
!スマさん!竜巻の中に、何かが蠢いてる!!





暴風の襲う室内で体制を整えながら、竜巻の中を見た。

たしかに、風に飲まれている黒い物体が……あれは、ブギーマン…??



スマイル
まさか、心臓が風の魔でブギーマンを追い払ったのか…!?
ぶるーく
あなたちゃんの心臓……ドラゴンが……暴れてる…
ぶるーく
それ、早く止めないとあなたちゃんの身が壊れちゃうんじゃ…!!
スマイル
でも、あの竜巻には……



絶体絶命。

悔しさに俯いた時。











竜巻から確かに、ドラゴンのような叫び声が耳に通った。














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