ファンシー side
正直、私にとってヴェイルがどうなろうと関係ないと思ってた。
可愛いものがあればそれでいいし、欲を言えば邪竜が消えればいい。
昔は、、、ちっちゃい頃はそんなことを思ってた。
けど、貴方達に出会ってから私変わったんだよ。
邪竜は邪竜でも、優しさがある子がいるのを知った。
魔竜族のプライドを捨て去ってでも邪竜を倒そうとする子がいるのを知った。
邪竜とは無縁だった子が邪竜を倒そうとするのを知った。
可愛いさよりも、もっと素敵なことを知ってる子がいるのに気づいた。
私の憧れは、私であってみんなだ。
みんなみたいになるのが夢だけど、可愛さは捨てたくない。
だから私は考えたよ。
強くなってから可愛くなる道を_________!
ヴェイルと少し言い合いをしていたモーヴはこちらを振り返る。
私は一息ついてから、そのまま感情に乗せて言葉を放つ。
私が伝えたいのは、言葉で戦うよりも行動した方が早いということ。
まあ例えはよく分かんないかも知んないけど、
私と違ってヴェイルを分かっている貴方達なら分かる。
だってそうでしょ_________?
ユラカはそう呼びかけた。
この4人は、きっと誰よりもヴェイルを知ってるだろうし。
ヴェイルは、セピアが創った魔法具に相当自信があった。
ヴェイルの体でニタニタと笑う別の姿が、
私もいつの間にか許せなくなってた。
そうやってユラカとファルシアは笑う。
この笑みは、ただの煽りであって余裕ではない。
相手を煽らせるのが重要だからね~!
気づくとリュール達はヴェイルの後ろに立っていた。
手には武器を持っていて、振りかざす気なのだろう。
ただ、あのままじゃ壊れなくないっ!?
そんな予想の通り、槍は魔法具に当たって弾き飛ばされた。
ここで私は作戦の全容に気づいた。
気を引いてる間に魔法具を消すつもりだったのだ。
魔法具は光を放って姿が消えていく。
甲高く、響く声で叫ぶ。
お陰でほかの兵やソンブル、四狗にもバレてしまった。
ただ、ここからは形勢逆転。
絶対、勝てるから_________!!


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!