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第13話

Eleven
321
2026/02/22 10:59 更新

ラッダァ
もー
こっからよ
ラッダァ
ラッダァの本領ってやつ
ラッダァがあなたを滝の中に吹っ飛ばした直後。

軽く着地を決めたラッダァは、
滝の方など微塵も気にする様子はない。



しかし______
ラッダァ
今度はもう追い越されな…
ざばァという音と共に、
びしょ濡れのあなたが体を起こした。
ラッダァ
……オイオイオイ
ラッダァ
立ち上がれんのかオメーよ〰〰〰!!

(なまえ)
あなた
いやぁ先生、何を言いますか
(なまえ)
あなた
こうしないと楽しくないでしょ
ラッダァ
…そうだな、楽しくないよな


そう、悪魔は面白いものが大好き。


  故に、気に入ったものに対しては________





     タ ガ が 外 れ る ! !





ラッダァ
しつけ〰ぞ
あなた〰〰〰〰!!
(なまえ)
あなた
それは先生の方でッ…!ゼェッ…ヒィッ…
お互い相手の集中を切らそうと、短い会話を交えながら危険な仕掛けを次々と避けていく。

きッ…キツイ!!!
家系能力フル稼働で使ってるのにッ
もう少しで勝てるのに、勝てるのに…!

ラッダァ
お〰?
体力切れか〰〰?
ラッダァ
先越すぞ〰!!

ゴール直前数メートル。ラッダァがあなたを抜く。



そして、勝負は一瞬の内に。
そのまま数秒差をつけてラッダァが勝ったのだった。
(なまえ)
あなた
ッそ…!!負けたッ…!!ハァッ…
こ、ここまでやっといて…!!
ダサい、ダサすぎる私…!



煩いほどに鳴る心臓と呼吸を整えながら、
ラッダァに目を向ける。
(なまえ)
あなた
ッ…ゼェ…
でも思ったより楽しいですね、これ…
ラッダァ
寄る年波には勝てんわ…
ラッダァ
まさかここまで張り合われるとはな…!
ス…と私に向かって手を差し出してくれたラッダァ先生は、何処か真剣な顔を此方に向けた。
ラッダァ
言ったろ、
お前にはアスレチックの才能がある
ラッダァ
アスレチック師団に入れよあなた
ラッダァ
お前だったらトップアスリートだって夢じゃねーぞ
ラッダァ
どうだ?
 
〝夢じゃない〟なんて、初めて言われた。



…これまで、色々言われた事はあったけど、
ここまで真っ直ぐ言われたことはない…気がする。

夢じゃないなんて言うなら、
音楽なんて辞めてこの世界で活躍だって___。
(なまえ)
あなた
……









カミュ・あなた。彼女はとても飽き性な悪魔。

そんな彼女故に、相当な理由がなければ
一つの野望も趣味も…続くことはないだろう。



そう。相当な理由が無ければ。




    〝 あなた、音楽は生き様同然よ? 〟















(なまえ)
あなた
そうだった

(なまえ)
あなた
ラッダァ先生、すみません
やっぱここには入らないことにします

飽き性なのはいいけれど、
これだけは飽きるのも諦めるのも、絶対駄目。



…だって、
(なまえ)
あなた
私の野望は、ここじゃ叶いませんから



ラッダァ
…そうか
ラッダァ
それなら仕方ねーな

(なまえ)
あなた
それじゃ、私は…

…音楽師団に向かうべく、足を進めようとしたのだが
背後より感じるただならぬ音と気配に思わず振り返る。


ラッダァ
とは言っても…
俺は諦めてねぇぞあなた〰〰〰

初めて会った時とは違い、先生の音が聞こえる。
…しかし、私をまだ追い回すつもりらしいが。
(なまえ)
あなた
Presto プレスト(速く)!!!
思わず自分に家系能力を使って、真後ろの教師から逃げる術を必死に考える。


…考えは、したのだが。



ラッダァ
まて〰〰あなた〰〰
(なまえ)
あなた
か、勘弁してください…!
Prestissimo プレスティッシモ(極めて速く)を本当は使いたい…!
しかしもうそんな体力は…っ



師団見学一日目、その日は鬼ごっこで幕を閉じた。


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その翌日。
(なまえ)
あなた
やっと辿り着いた…ここが音楽師団…!!

聴こえる音とは違い、荘厳な構えの扉を見上げる。
(なまえ)
あなた
扉を開かずともわかるこの至高の音…♡
この師団に入って私はメーメー様やアムドゥスキアス様も一目置く孤高の秀才音楽家になって魔王どころか〝魔界の音〟と呼ばれてやる…!!♡♡
(なまえ)
あなた
これが私の、野望につながる第一歩…!


そして私は、その重く大きな扉を開けるのだった_____。








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  青春学園部門デイリー149位、大感謝です!🎺


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