プルルルルルルル
突然、電話が掛かってきた。
時刻は深夜3時を回っており、どう考えても異常な時間帯だ
…どんな非常識な奴だよ
たまたま起きてたからいいけど
さっきまでばぁうとヤっていたせいで体が怠い
こんな時間に掛けてくるなんて、ばぁうが起きたらどうしてくれるんだ?
俺は少し違和感を覚えながらスマホを取り、
電話に出た事を、後悔した。
ばぁうを傷付けた男。
ばぁうを傷付けていいのは俺だけ、…それ以外は死ねばいい。
存在も忘れかけていたけど、まだ俺を諦めていないのだろうか?
二度と関わらないなら…それもアリかもしれない
このままじゃばぁうがいつ襲われるか不安だったし
もし何かあっても俺1人ならしゆんには勝てる
さりげなく目線をばぁうに向けると、無防備な寝顔が目に入った
…本当に可愛い
そうだ、俺は何としてもこの笑顔を守らないと
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!