第39話

。
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2026/09/19 03:32 更新









翌朝。








事務所に来た七瀬は、いつも通り仕事を始めていた。





(なまえ)
あなた
…おはよう
。
。
おはよ…ってちょっと待って
(なまえ)
あなた
ん?
。
。
顔色悪いよ
(なまえ)
あなた
大丈夫だけど
。
。
昨日も遅くまで残ってた?
(なまえ)
あなた
…少しだけ
。
。
…少しって何時まで?
(なまえ)
あなた
…覚えてない
。
。
それ大丈夫じゃないって
(なまえ)
あなた
今日はちゃんと終わらせるから
。
。
七瀬
(なまえ)
あなた
ん?
。
。
もう仕事しなくていい
(なまえ)
あなた
…でも
。
。
昨日言っただろ
。
。
全部一人でやる必要ないって
(なまえ)
あなた
…ごめんなさい
。
。
謝らなくていいよ
。
。
ほんまにもう十分やから
(なまえ)
あなた
…





その言葉に、七瀬は少しだけ目を伏せた。







(なまえ)
あなた
でも…まだみんなに認めてもらえてない
(なまえ)
あなた
だからもう少しだけ…





そう言って、七瀬は資料を持ち上げた。








その瞬間。






(なまえ)
あなた
…っ





視界が揺れる。





。
。
あなたの下の名前!?
(なまえ)
あなた
大丈夫






一歩踏み出す。





(なまえ)
あなた
…っ






身体が大きく傾いた。







。
。
七瀬!?
。
。
危ない!





目黒と深澤が咄嗟に支える。








けれど、七瀬はもう自分の足で立てなかった。







。
。
あなたの下の名前!?
。
。
ねぇあなたの下の名前!聞こえる!?
(なまえ)
あなた
…ごめ…





小さく呟いたところで、七瀬の力が抜ける。







。
。
おい七瀬!?
。
。
七瀬!
。
。
救急車!
。
。
今連絡する!
。
。
七瀬!
。
。
七瀬!
。
。
…何でここまで…






9人全員が動揺する中、七瀬は目を閉じたまま動かなかった。











そして――











。
。
…俺間違ってた
。
。
俺もや…
。
。
俺も…
。
。
七瀬が無理してるってわかってたのに…
。
。
それでもまだ信用できんくて…
。
。
もっと早く止めれば良かった…
。
。
俺たちもだよ
。
。
気づいてたのにちゃんと止めれなかった…
。
。
ごめんあなたの下の名前…ごめん
。
。
ごめん
。
。
ごめん…
。
。
本当にごめん…







何度謝っても。












何度名前を呼んでも。








七瀬は目を覚まさなかった。




































それから数日。









七瀬がいない事務所は、どこかおかしかった。








。
。
今日の撮影時間変更になってる?
。
。
確認する
。
。
衣装の連絡誰かした?
。
。
…してない
。
。
俺も忘れてた
。
。
俺確認する
。
。
えっと…次なんだっけ
。
。
…わかんねぇ
。
。
あなたの下の名前がいつも…






誰かがミスするたびに、全員が黙る。







そして――






。
。
あなたの下の名前がいたら…
。
。
…七瀬ごめん
。
。
早く起きて戻ってきてや…
。
。
俺たち伝えないといけないことたくさんあるのに…









9人は、今まで当たり前のように頼っていた存在の大きさを思い知らされていた。
















そして今日も――










七瀬は、まだ目を覚まさない。











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