前の話
一覧へ
次の話

第4話

銀の板
494
2024/09/27 05:38 更新
シャンクス
シャンクス
?、何の音だ?


何処かで聞き慣れたような音がした。

音がした方を向いてみる。
どうやら音が鳴ったのはあたしの後方かららしい。

後ろに目をやると地面には自分の落とした学生鞄。
あなた
、、、あ、、スマホ。
シャンクス
シャンクス
すまほ、?



思い出したように呟くあたしに不思議そうに首を傾げるシャンクスさんを見向きもせずに
学生鞄を開けて命と同じくらいには大切なスマホを夢中で取り出す。



???
おい、勝手に動くな



そう重々しく呟いた男はさっきのロマンスグレーの彼。
男前の顔に似合う頭に優しく響く良い声だった。

ただ、彼の手に持っているものは優しさの欠片もないものだった。

カチャリ、と鉄のなる音がする。
平和な日本では生涯で見ることの方が珍しい品物だった。
思わず鞄を探る手が止まる。

震える身体を抑え込んでロマンスグレーの彼の顔を見つめる。



シャンクス
シャンクス
ベック、よせ。
シャンクス
シャンクス
こんな弱そうなちんちくりんに向けるもんじゃない。
シャンクス
シャンクス
かわいそうに子鹿みてぇに震えてんじゃねーか



けたけたと笑いながらまた貶すような事を言い続けるシャンクスさん。

そのベックと呼ばれる男性はこのような状況に慣れているのか
また深くため息をついて、持っていた銃を下げる。
その整ったご尊顔の眉間に深い皺を刻んでいた。
ベックマン
ベックマン
はぁ、、、ったく、、あんたって人は、、
ベックマン
ベックマン
とっとと音の原因でも見つけろ


呆れて伏せていた目をこちらに向けたら、鋭い視線で早く探し出せと促す。
あなた
!、あった!
シャンクス
シャンクス
、、、鉄の板?


手に持ったものはよく手に馴染んでいる。
あたしの愛用スマホだった。
電源ボタンを入れれば問題なく使えるみたいで、いつものように分からないことを聞いてみることにした。

相棒のSiri様に


あなた
hey Siri! 偉大なる航路グランドラインって何?
Siri
Siri
偉大なる航路グランドライン」は「凪の帯カームベルト」に挟まれている航路です。また、「赤い土の大陸レッドライン」によって二分された「偉大なる航路グランドライン」後半の海は「新世界」と称されています。

偉大なる航路グランドライン」「赤い土の大陸レッドライン」により東西南北に区切られた海はそれぞれ「東の海イーストブルー」、「西の海ウエストブルー」、「南の海サウスブルー」、「北の海ノースブルー」と呼ばれており、上空には「空島」が存在します。
シャンクス
シャンクス
!?、なんだ!?
ベックマン
ベックマン
!?、、、


Siriが反応した事により、赤髪の皆さんには衝撃が走っているみたいだった。

あの冷静そうなベックさんだって目を見開く始末。

でも、そんなことよりも、気になる事が多すぎる。

あなた
ぅ、、情報過多で吐きそう、、、


Siriさん、ノリで使ってみたけど、本当に使えるとは思ってなかった。
だってここWi-Fiなさそうだもん。

あなた
てか、横文字多すぎ、、、


運動神経は学校一を張れるくらいよくっても、実は頭はそこまでよく無かったりする。

漫画みたいに文武両道とはいかないものだ。


Siri
Siri
、、、簡易的地図を表示することができます。
Siri
Siri
細かな水流、島などは乗っておりませんが大体の海の名前、海流、大きい島などは表示可能です。
Siri
Siri
表示されますか?


まるで空気を読んだようにSiri様が素晴らしいご提案をしてくれる。
待ってください。好きです。ありがとう。

あなた
もちろん。いぇs((
シャンクス
シャンクス
((ちょっと待て!?何なんだそれ!?
あなた
え、、、何って、いわれても、、、
シャンクス
シャンクス
何で銀色の板が喋ってんだ!?
あなた
えっと、、そういうふうに作られた機械?だから?
ベックマン
ベックマン
、、、お前が作ったのか?
あなた
ま、まさか!?あたしなんかに作れませんよ!
あなた
あたしの、、故郷ではみんな持ってるものなんです。
シャンクス
シャンクス
、、、にわかにはしんじがたい話だが。
ベックマン
ベックマン
お前さん一体何処から来たんだ?
あなた
、、分かんないと思いますけど
あなた
日本から来ました
シャンクス
シャンクス
にほん、?
あなた
えーと、ジャパン?
ベックマン
ベックマン
じゃぱん、?
あなた
東の国?
あなた
和の国とかもいいます。
シャンクス
シャンクス
和の国!?
シャンクス
シャンクス
今は鎖国中じゃねぇのか




さっきからずっと驚きっぱなしのシャンクスさんが声をまた荒げる。
だけどあたしだって驚きばっかりだ。

ここの世界にも和の国があるなんて驚きだ。
鎖国とか言ってるし、もしかしたら日本と同じで平和かもしれない。

そんなことを思いながら二人のほうに視線をやる。

二人はぼそぼそと耳打ちをしあっていて、こちらの方を奇妙な目で見てくる。
それは疑わしいと思われているということが明白だった。
きっとこのまま話を流していても絶対に怪しまれるのは明白。

それなら本当のことを話してしまおうと伏していた顔をあげて言葉を紡ぐ。
あなた
あ、あのっ!
あなた
、、、あの、こんなこと突然言っても多分信用されないと思うんですけど、、、
あなた
あ、あたし、違う世界から来たんです!

プリ小説オーディオドラマ