深澤side
昔の自分に何を伝えたいかって
たまに雑誌のインタビューで聞かれる
その時はデビューできたよとか
そういう系を答えてた気がする
でも本当に、昔の自分に言いたいこと
俺たちは趣味も違うし
生活時間も全く違う
だから寝る時間だって起きる時間だって違うし
同棲初期はそれに苦しんでた
別の寝室にするかって喧嘩したし
いつのまにか慣れて今は一緒に寝てるけど
なんだろうなぁ、
寝顔が愛おしいって思えたからなんだと思う
照の寝顔が愛おしくて
逆に照も俺の寝顔が愛おしいって思ってくれて
そういう小さなことから
喧嘩が減っていった
今思い出しても苦笑いしちゃう
照も同じなのか苦笑いしてた
それでも今笑えるくらいには懐かしく感じる
1本だった歯ブラシが2本になって
違う種類のシャンプーやリンスが増えて
静かだった部屋に生活音が増えて
使われなかったキッチンが使われて機能されてる
そういう小さな変化が嬉しかった
大好きだったゲームを控えるようになり
食べなかったご飯も食べるようになり
昔よりかなり健康的になった
俺もたまには早く寝て早く起きる生活して
自分中心で回ってた世界が
いつのまにか照中心になっていた
そんな世界昔の自分なら考えられなかったと思う
そう言って俺の頭を撫でる照
こうやってたまに遅くまでゲームする日もある
照も理解してくれているし
朝までやらなければそこまで言われない
まあ、俺も年齢的にオールはきついけど













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!