第151話

耳郎side
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2023/03/18 10:52 更新
耳郎side



試験開始のブザーが鳴ったと同時に、ウチと上鳴は
演習場に足を踏み入れた。


一回目の試験で耳を怪我してしまったから、100%の力は出せない。


どうやってあなたと闘っていったら良いかな…。






上鳴 「なぁ耳郎………、」



策を考えていると、上鳴が声をかけてきた。

上鳴を見ると、青ざめた顔をしてウチを見ていた。


上鳴 「…この勝負、終わったくね…???」

耳郎 「何言ってんの?そんな弱音吐かないでよ。」



あなたが強いのは分かってる。
USJ事件の時からずっと思ってた。


だとしても、わざわざ試験中に言わなくても…。


試験前、力強く勝ち宣言していた上鳴は一体どこへ?


上鳴 「だってさ…俺の"個性"って体から電気放出するじゃん?」

耳郎 「当たり前じゃん………あ、、」




上鳴の言いたいことが分かった。


そうだ、忘れていた。


上鳴の個性は『 帯電 』。

上鳴の体から放電される。



ということは上鳴自身が水などで濡れてしまったら、個性発動した場合自分まで感電してしまうことになる。



そんな事を考えているうちに、雨が降ってきてしまった。


周りを見渡すと降っているのは、ウチらがいる演習場の上のみ。









ああ、これは _____________







上鳴 「水に濡れたら感電するだろ!?俺の個性、あなたちゃんと相性最悪じゃん!!!俺もう何も出来ねぇじゃん!!!!」






あなたの個性だ。





耳郎 「そんな事言ってる場合じゃないよ…!それでも勝ちにいくんでしょ!?」



ウチは自身のイヤホンを地面に差し込む。

そして、あなたの " 音 " を探る。




見渡す限りあなたの姿は見当たらない。

周りは建物ばかりで、どこから出てくるか分からない。



頼れるのは、 " 音 " だけ 。







耳郎 「 ………ッ !来る… !!」



ウチは素早く、地面に差し込んでいたプラグを外し
スピーカーブーツに差し込む。

そして、衝撃波を放つ。




建物などに被害は加えないように、

でもあなたには届く範囲に操作して。






雨の日、特に湿度の高い日は音が聞こえやすくなる。


それは衝撃波も同じだ。

雨天時の方が、衝撃は強くなる。


いつもより、ウチは有利の立場にある。




上鳴が闘えないなら、ウチが頑張らないと……!!
















あなた 「響香ちゃんの個性、やっぱり厄介だね… !」


耳郎 「上から…ッッ!!」




油断した。


てっきり、前から来るものだと思っていたから、
頭上から来るなんて想像もしていなかった。






見上げると腕を後ろにし、手から水を放出させながらウチラの方に落ちてくるあなたがいた。

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