私が走って学校を出ると、 前にかっちゃん達が見えた。
切島くんとかと一緒に帰ってる。
あなた 「…ハァハァ……ッ……かっちゃん!!」
走りながらだからまともに言えない。
それでも聞こえたのか、かっちゃんは振り向いてくれた。
気づいてくれた…………!!
切島 「あ!あなたじゃん!」
上鳴 「そんなに走って大丈夫?」
あなた 「ハァハァ………うん!大丈夫!」
元気だよ、という風に私は笑ってみせる。
瀬呂 「そりゃ良かった!皆、心配してたんだぜ! 特に俺の隣のこいつはな!!」
切島 「そうだぜぇ‼ こいつ今日ずっとあなたに付きっきりだったもんな!」
切島くんはニヤニヤしながら肘でかっちゃんをつつく。
え、それって…………………
私の考えた事に気づいたのか、かっちゃんは
爆豪 「……………お前ら先帰ってろ。」
切島 「はーーい!!てことで、帰ろうぜ!」
上鳴 「そだな!頑張れよ!爆豪!」
瀬呂 「応援してるぜ!」
そう言って三人は帰っていった。
あなた 「…………かっちゃん、、」
爆豪 「俺がしたかった事だからお前のせいじゃねぇ。ずっと付きっきりだった事だろ?」
あなた 「うん。ほんとごめん…。」
かっちゃんは苛ついたのか大声で
爆豪 「……ッッだから!!おめぇのせいじゃねぇって!………お前が心配だったから俺がそうしただけだッ!!」
3人 「フォォォォォォォォォォォ!!!」
前の方から切島くん達かな。
叫んでるのが聞こえる。
爆豪 「……………だから謝んな。」
あなた 「………うん。………ありがとね。ずっといてくれて、今は元気だから。」
爆豪 「あぁ。」
かっちゃんは、私に背を向けて
爆豪 「帰んぞ。」
あなた 「………うん!!」
私はかっちゃんの隣に行き、そのまま寮に帰った。
夕日のせいか、かっちゃんの顔が少し赤く見えた ──────
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あなた 「じゃあ、ばいばい。」
爆豪 「ん。」
寮に着き私達はお互いの部屋に戻った。
今日は色々あったな…………。
ちゃんと先生の話聞けなかったけど、私6位だったんだ……。
まあ良い方なのかな。
デク君には勝ったし!
それだけでも良しとしよう!
あ………ご飯食べなきゃ。
前買ったコンビニ弁当食べよっと!!
そう考えていると、
ピコン
お茶子ちゃんから、着信が来た。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!