仕事の合間、静かな時間
机に突っ伏し、ただひたすらにスマホをいじる
特に見たいものがある訳でもなく、スワイプするだけ
そんなどうでもいい時間に、突拍子の無い声が聞こえた
無視しようにも、できない距離で顔を覗かせてきた
顔を上げれば予想通り昨日の子
気づかれたくない感情をスマホの裏に隠すように、
口からは冷たい言葉が出ていた
間違っていないのが、静かに苛立ちを募らせる
司令からの指示でできた休息
その間にまさか会うとは思いもしなかった
龍子は会いたがるような感傷的な奴じゃない
意味がわからず、現実味を帯びない言葉だった
高架下に目を細めると龍子が手を振っている
冷たいほどに、間を置かず返事を返される
まるで無関心な響きで言われる
手首を掴まれ、腕を引かれて促される
いつの間に交換したのか














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!