第18話

7回目:終わり
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2024/03/02 09:00
照。

…そう、照。


今日ね、照のこと守ろうとしたんだ。

でも、またダメだった…

もうやんなっちゃう。



…諦めるの、って?

そんな訳ないじゃん。

何度だって、やり直すよ。





運命が許す限り。











ねぇ、だから今は





























もう少し、眠らせて…







































岩本照
…くま、佐久間!
なに?
まだ眠いよ…
岩本照
起きろっ…
起きろよ、佐久間ぁっ!!!!
ユサユサと肩を何度も揺らされて、ゆっくり重い瞼を開いた。
佐久間大介
……ひ、かる…?
ポタリと、顔に水が落ちてきた。

…あ、涙か。
しょっぱい、と唇を舐める。


目の前にある、好きな人の顔。
その目には、いっぱいの涙が溜まっていた。
そこでようやく、今いるのが照の太ももの上だと気づく。



もう、どうしたの?
心地よく眠っていたというのに。

叩かれた頬が、ヒリヒリと痛む。
頬に手を添えようとして、視界に映り込んだ手は、







赤黒い液体に濡れていた。



まだ、あたたかい。
















自覚すると同時に、腹がズキズキと痛んだ。
上体を起こそうとすると、照に止められる。
佐久間大介
っあ、ぃ…っあぁ…
岩本照
あ、動くなっ
今救急車呼んでるから…

血に濡れた時計を、ゆっくりと見る。




『6/12  A.M. 2:00』




次の日だ。

ようやく終わったんだ…

















ふっかは…?












視線を動かすと、阿部ちゃんが誰かを押さえ込んでいる。

泣きそうな、苦しそうな顔で、その人を見ている。




















それはふっかだった。













ふっかは何の抵抗もしていなかった。
















その後すぐにやってきた救急車。
俺は担架に乗せられ、運ばれる。

警察に取り押さえられたふっかが、一瞬こっちを見た。











悲しそうに微笑んで、口を動かす。











































        「終わりだよ」
















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