広場に着くと、その場所にはまだNRC生徒は見当たらない。
…まぁ早めだしなぁ。気長に待っているとしよう。
ジュースも残っているし。
広場周辺を周って見ていると、後ろから私の手を掴まれた。
ビックリして反射的に後ろを向くと、そこに立っていたのは黒髪黒目の男の子。
そして世界的に有名な子の___________________
_______________________ネージュさんだ。
…待って、NRCの中に居たからとか理由で止められたなら分かる。
なのに何故ネージュさんは私の名前を知っていたのだろうか。
え待って私関わってたっけ…??
………え???
「覚えてませんかね」??????
やめてそんなキラキラとした目で見ないで。
全然覚えてなくて罪悪感半端なくなる()
ネージュさんはヴィルさんとのライバル…
かと言って同い年とは限られていないし…
…とりあえず、1〜18年前のことを思い出せば良いってことか。
……
…………多分…だけど…
誘拐されてた子…かな。
あの時は本当に助かりました、と眩しい笑顔で言われながら手を握られる。
待っっっって芸能の方がこんなこと簡単にしちゃダメじゃないの??!
なんとかNRCの皆が来ないうちに離れられた。
離れたかったとかじゃない。いや怖いけど。死ぬかと思ったけど。
NRCとRSAの生徒達の関係はあまり良くないと聞いている。
対立校なのは知っているけれど、関係云々はそんな深くまでは知らないのだ。
それが余計に恐怖を掻き立てるというか…うん。
まぁ離れられたから良いけど…()
残っているジュースを少量ずつ飲んでいると、聞いたことのある声が耳に入ってくる。
良かった、時間前だ。
…割とある距離でも聞こえる声量で私の名前を呼んで、私に手を振るのはやめて欲しいですね。()
*☆*☆*
大変遅くなりました申し訳ございません……
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。