第6話

# 5
691
2022/12/18 08:13
~ 過 去 ~
家族構成は父、母、それに私の3人家族。
父は大手企業の社長
母は有名歌手
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
ねぇ、お母さん
なぁに?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
なんで人って死ぬの?
ん~…それは神様に聞かなきゃわからないんじゃないかしら?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
彼処に居るけど教えてくれないの。
…生死のことを全て知ってしまったらこの世が終わるからよ。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
そうなの?
えぇ。だから考えすぎない方がいいわ。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
そうする!
私は小さい頃から好奇心旺盛で哲学者が読むであろう難しい本を3歳の頃から読んでいた。
父の家系の方が陰陽師さんが多いから私も霊感がある。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
お父さん。
なんだ?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
生きることって難しいの?
あぁ。とても難しいぞ。
死ぬほうが簡単だからな。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
そうなんだ
でも、お父さんはお前だけには生きてて欲しい。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
なんで?
愛する子供だからだよ。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
そっか!じゃあ私頑張って生きる!
そんな幸せも束の間。
私が7歳…?ぐらいの頃かな。
ある日、父と母の左眼に紅く染った華が咲いていた。
嫌な予感しかしなかった。
お父さん達出掛けてくるからな。いい子にしてろy
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
ダメ。
え?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
行っちゃダメ。
我儘を今まで1つも言ったことがない私が「ダメ」という言葉を発したからか。2人とも驚いていた。
どうしてなの?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
お母さん達死んじゃう…
何言ってんだ。お父さん達は死なないぞ?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
…そうだよね。
ここで引き止めなかった私が馬鹿だった。
その後、出掛けた両親は
交通事故に巻き込まれて
死んだ_________________
お葬式の日。周りの人皆泣いてる中私だけ泣いていなかった。
祖母
悲しくないのかい…?
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
うん
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
だって死ぬのはわかってたから。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
お母さんとお父さんの左眼に紅い華が咲いてたの。
祖母
紅い…華か。
祖母
そりゃ不吉なやつだね。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
死ぬことは最初からわかってた。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
でも、それを止めなかった私に泣く権利なんてないの。
祖母
誰にでもあるだろう。権利ぐらい。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
ううん。ない
祖母
…お前さんは本当に強い子だねぇ。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
だってず~っと神様が私のこと見守ってくれてるもん。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
私は強くなれるの。
幼 少 期 の 私
幼 少 期 の 私
いや、強くなる。
周りの人
(ほんとに7歳…?)
私は孤独でも生きるの。
お母さんが言ってた。
『 辛くても頑張って生きてる人はいつか凄い人になれるんだよ~ 』
それはお母さんが経験してるからだよね?
いつか凄い人になれる。
私は凄い人が目的で強くなるんじゃない。
皆と違うものを持っている私だからこそ、強くならなきゃいけないんだ。
そんな正義感が働いているだけ。
ピピッ
朝から目覚まし時計。
滑稽な夢を見てたみたい。
(なまえ)
あなた
誰の為に生きてるんだろ…
あの時神様は居ると思ってたけど
あんなの私の幻想に過ぎない。
孤独でも生きてるけど
心に空いた穴は塞がらないまま
何かが足りない。
自分でもわからない。
そんな謎に包まれながらでも
私は今を生きている。


















真尋(主)
真尋(主)
♡13

プリ小説オーディオドラマ