- 初めまして -
side : 💙
そう言って強く抱き締めあって、改札を通る。
今日結婚する人がいい人だとは限らないし、
嫁いで幸せになれるという確証もない。
だけど、家族の為にはこうするしかない。
しばらく電車に揺られ、遠く離れた街で降りる。
大荷物を抱えたまましばらく歩いて着いたのは、
自然に囲まれた大きな邸宅だった。
恐る恐る足を踏み入れて、案内された座敷へ。
振り向いた綺麗な顔に思わず驚く。
こんな素敵な人が俺なんかの旦那様?
そう冷たく言って奥の部屋へ行ってしまう。
お父さんお母さん、僕は幸せになれないかもです...。
今日から俺が使う部屋へ案内してもらい、
実家から持ってきた荷物をまとめる。
建物自体も大きいけど、もちろん庭も広い。
綺麗に咲いてる花や蕾に水をやる。
そう微笑んだ使用人さんの背中を追う。
キッチンも広く、綺麗に手入れされていた。
あんなぶっきらぼうだけど、好き嫌い多いんだ...
そう思うと、なんだか可愛く思えてきちゃう。
そんな事、口が裂けても言えないけどね。笑
さっきの様子からは喜ぶ姿は想像できないけど...
できた夕飯を綺麗に盛り付けてリビングへ。
そう言って、俺を睨んでまた出て行ってしまった。
お風呂を用意し、洗濯物を畳んで洗い物をする。
使用人さんと協力して家事をこなす。
夜、携帯を見れば両親からのメッセージ。
両親に心配はかけたくないから、少しだけ嘘をつく。
本当は少し不安だけど、家族の為なら、
どんなに辛くても耐えられるから。
♡と感想待ってます🌟













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!