第30話

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2025/09/05 10:32 更新
佐野side



あれから無事に学校に帰れ、大晴くんに電話してみたが繋がらなかった


それからあっという間に中3の冬が過ぎ、無事に音大に
合格することができた




そして、俺は大晴くんを探す旅に出掛けた



結局、返しそびれた漫画は中3の夏に取りに行き、
それをお守りとしていつでもどこでも持ち歩いた





大晴くんの実家を訪ねると、いとも簡単に今住んでいるところを教えてくれはった



あの後、高校には行かず、ずっと働いとるらしい



まぁもともと資格やら何やら持ってはったから、
まぁまぁいいところに就けたらしい



佐野晶哉
大晴くん…
福本大晴
え、?


佐野晶哉
逃げんでよ!
佐野晶哉
ずっと…ずっと探してたんやで
福本大晴
っ…泣
福本大晴
手紙…渡してもらったやろ?
福本大晴
そんな最悪な奴なんやで?俺は
佐野晶哉
どんな大晴くんでも受け止めるから!
佐野晶哉
大好きな親友やから…!
福本大晴
晶哉…
福本大晴
ごめん…晶哉…泣


道端で大号泣してる成人男性2人を道行く人には
どう思われてたんやろう…笑


やけど、そんなことも気にならないくらい抱き合って、泣いた




佐野晶哉
あ、そやこれ、リチャードさん?から預かってん
福本大晴
手紙…?リチャードさん?って人と関わったことあらへんけど
佐野晶哉
あ、ちゃうくて、これは誠也くんからのお手紙
福本大晴
誠也…くん…


‪”‬誠也くん‪”‬と発したとき、一瞬顔を歪ませたが、
すぐに笑顔に戻った大晴くん
佐野晶哉
あ、そや連絡先交換しようや
佐野晶哉
手紙はゆっくり家で見て
福本大晴
あ、ありがとう…その…いろいろ
佐野晶哉
また遊ぼうな?
福本大晴
おん!



その日大晴くんとは別れて、安心しきったのか、全身の力が抜けるのが伝わった


近くの公園に座り、ポロポロと誰にも見えないように涙を流した




安心やら不安やらいろんな感情で、涙が止まらなかった


大丈夫…ですか?
佐野晶哉
え、?
草間リチャード敬太
おぉ、佐野くん
草間リチャード敬太
って前会った時も泣いてたな笑
佐野晶哉
あ、ハンカチ、ありがとうございました
佐野晶哉
ちょっと今持ってなくて…
草間リチャード敬太
大丈夫やで、言うたやん、あげるて
佐野晶哉
ほんまに貰ってええんですか?
佐野晶哉
あ!そうや!大晴くんに渡せたんですよ!今さっき
草間リチャード敬太
あ、ほんま?ありがとうな


リチャードさんの顔を見たらなぜか泣いてる場合やないと思えた
佐野晶哉
あの…誠也くんのお墓って…
草間リチャード敬太
身寄りがあらへんかったからな俺が作った
佐野晶哉
え!?ありがとうございます!
草間リチャード敬太
場所送っとくな?
草間リチャード敬太
あ、その前に連絡先か
佐野晶哉
はい、
草間リチャード敬太
ほい、あ、リチャでええで
佐野晶哉
いや、流石に…
佐野晶哉
ほんなら、リチャくんでええですか?
草間リチャード敬太
おん、てか敬語もええのに
佐野晶哉
いやなんか…その…貫禄があって…タメ口使えないというか…
草間リチャード敬太
それ小島にも言われたわ笑
佐野晶哉
こじけん…?
草間リチャード敬太
そう、親友って似るもんなんやね
草間リチャード敬太
あ、もう時間や
佐野晶哉
あ、すみません、ありがとうございました
草間リチャード敬太
ん、ほんならまた
佐野晶哉
また…?


数ヶ月後
佐野晶哉
立派なお墓やなぁ
福本大晴
ほんまやなぁ
佐野晶哉
もしかしてリチャくんってお金持ち?
福本大晴
そうかもしれへん


こじけんと誠也くんのお墓参りに2人で来たところ、
1輪の花がお供えしてあった
佐野晶哉
誰…やろうな
福本大晴
リチャードさんやないん?
佐野晶哉
いや、今出張中やから、全然行けてへん言うてた
福本大晴
えぇ…?誰やろ…?







そこから、1ヶ月に一回お墓参りに俺は行き続けた



そして、ある日のこと


ガタッと何かを落としたような音が聞こえた


その方向を見ると、














正門くんがいた

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