第70話

伝えたかったこと2
240
2026/02/19 08:00 更新
相澤side






あなたは捕縛布を噛みちぎり、俺を組み敷いて牙をむき低く唸った。



目はギラギラと光り、敵意を剥き出しにしている。



けれど、俺は反撃しなかった。



恐らく、どうにか押さえつけることはできる。



でも、今はそんな強制的なことをしてはいけない気がした。



驚かせないようにゆっくりと両手を頬に添えて、優しい声で話しかけた。
相澤消太
相澤消太
あなた、辛い時にそばにいてやれなくて悪かった。
もう大丈夫だ。

あなたは辛そうに顔をしかめて、俺を組み敷く力を強めた。



抑えつけられている肩が軋む。
相澤消太
相澤消太
ぐっ

どうしたらあなたの痛みを和らげてあげられる…
相澤消太
相澤消太
お前の辛さも苦しさも、俺にも分けてくれ。
一緒に悩ませてくれ。
何があってもお前のそばを離れないから。

唸りをやめたあなたの目は、潤んでいるように見えた。



段々と俺にかかる力が弱くなる。
相澤消太
相澤消太
戦いが終わったら話したいことがあるって伝えたろ。
ずっと昔から伝えたかったことなんだ。

あなたの体がどんどん元のサイズに戻っていく。
相澤消太
相澤消太
あなた、好きだよ。愛してる。
俺を置いて遠くへ行かないでくれ。

あなたの目から涙が溢れ、俺の頬に落ちた。
夢主
相澤先生…

そう呟くと、元の姿に戻って俺の上で意識を失った。





気を失ったあなたを姫抱きでかかえて病院に戻った。



病院で事情を説明し、新しい病室を用意してもらいベッドに寝かせた。



時計を見ると夜中の1時を過ぎており、流石に眠気に襲われ、あなたの手を握ったまま眠りに落ちた。



















プリ小説オーディオドラマ