第68話

私は空っぽ
710
2024/06/11 14:14


1週間はあっという間に過ぎてしまい



今、成績表が渡された





結果は




















            2位
















嘘、





でしょ、、?








いくら見つめても1という数字には見えなかった



自分の点数は確かに伸びていた



申し分ない点数だった




だって私が間違えたのは




たった数個




絶対に1位だと思っていた




なのに




なのに




2位だった、?











今すぐにでも破り捨てたかった



その気持ちを抑えて



意識を周囲に向けた



そうしたら



褒められる彼女の姿が目に入った



「すげー!」


「さすがだね!」


「私に勉強教えてㅠ」



1位だった彼女はみんなに褒められて嬉しそうだった










ねぇ




あなたは





そのテストに人生がかかっていますか?













私は












私は










人生がかかっていたんです。









人生が、、、。







(なまえ)
あなた


かかっていた。





彼女は悪くない



悪いのは私だ



努力が足りなかった



私は努力したつもりだったのに



最善を尽くしたのに








私の努力は報われなかったのだ








絶望して


何も考えずに家に帰った


私は練習生を辞めないといけないの?


私は今日も事務所に向かう予定なのに


これで最後になってしまうの?










ねぇ私








辞めたくないよ










私の初めてできた夢なんだもん









お母さん



許して。








わざと成績表を勉強机に置いて



私は事務所へと向かうことにした







母が成績表を見つけるのが先か



私が家に帰るのが先か









私は前者を願っていた。








事務所で私に電話をかけてくれれば


どうにかして


事務所を辞めたくないという意思を伝えれる気がした





早く



母が帰ってきますように。






(なまえ)
あなた
いってきます…




もちろん



いってらっしゃいはない



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