樹『…んッ…んぅ?』
もう朝…?
本当はゆうくんと一緒に寝たかったんだけど…
一人の時間も大切だろうし、今日は2人ともオフだから我慢したんだ
…昨日は機嫌悪かったけど、どうだろう
いつものゆうくんかな?
俺は寝起きでまだ覚束無い足でリビングに向かった
樹『…いない』
いつもならこの時間には起きて、朝ごはん作ってるのに
…余っ程疲れてたのかな?
寝室に行く前にふと玄関が気になって寄ってみた
樹『…あれ?』
そこにはゆうくんの靴がなかった
出掛けたのかな?
でも、それなら一言メッセージなり置き手紙なりしてくれてたけど…
…元々予定入れてたのかな?
仕方ないよね、俺がオフになったのは昨日の事だし
予定が入っててもおかしくは無い
あれ?でも、予定があっても俺の分も作り置きとかしてくれてたのに今日はなかった…
作る元気もなかった?
それとも忘れてただけ?
…どうしよう
さっきからネガティブな事ばっかり考えちゃう
とりあえず、何か軽くつまんで久しぶりにゲームでもしよう!
久しぶりにやったゲームは凄く楽しかった!
樹『…16時』
ゆうくんはまだ帰ってこない
夕ご飯どうしよう…
無難にカレーにしようかな?
俺でも作れるし、たくさん作ったとしても明日も食べれるからね!
お風呂は17時ぐらいに溜めておこうかな?
そうと決まれば早速準備しないと!
作れるとは言ったけど、普段料理はゆうくんがやってくれてるし料理出来ない人だから時間はかかる
お風呂は溜まったし、夕ご飯もあとはお米が炊きあがるのを待つだけ
待ってる間に掃除とかしてたら、時間は19時
掃除してると時間が進むの早く感じるよね…
樹『…遅いな』
ちょっと連絡してみようかな
''ゆうくん、今日何時ぐらいに帰ってくる?''
…温かいうちにお風呂にだけ入っちゃおう
だけど、ゆうくんから返事が帰ってくる事はなかった
そして、23時
玄関の扉が開く音がして向かうと、お酒を飲んだのか少し酔っ払ってるゆうくんがいた
樹『…おかえり』
優吾「ん?あぁ、ただいま」
樹『…遅かったね』
優吾「別にいいだろ?明日も俺はオフなんだから」
樹『…お酒飲んで来るなんて聞いてない』
優吾「はぁ?」
樹『連絡しても返信なくて、いつ帰ってくるのか分からなかったからご飯も食べてなかったのに』
優吾「んなの、勝手に食べてれば良かったろ…何待つ必要あんだよ」
樹『ッ…だって、今日オフになったから久しぶりに2人になれると思って』
優吾「何、お前オフだったの?」
樹『そうだよ!』
優吾「…なら、お前も出掛ければ良かったのに」
樹『…は?』
優吾「どうせ、お前ゲームばっかりやってたんだろ?そんなの、俺が居なくてもいいだろ」
樹『それはッ…』
優吾「何、お前怒ってんの?」
樹『怒ってる訳じゃッ…』
優吾「はぁ…折角ストレス発散してきたのに、これじゃあ溜まる一方じゃんか…」
樹『…なにそれ、俺のせいって言いたいの?』
優吾「だってそうだろ?リフレッシュして友達と酒飲んで楽しい気分だったのに、それを壊してんのお前だろ?」
樹『…あっそ、もういいよ』
優吾「あ?」
樹『もう何も言わない、好きにすれば?』
優吾「あっそ」
…ご飯、折角作ったけどどうしよう
俺だけじゃ絶対食べきれないし、明日からまた仕事だから食べる時間あるかどうか…
…環境にも悪いし食材にも悪いけど、捨てるしかないよね、ごめんね
…はぁ、ゆうくんに甘えたかったのにな
なんか、余計に疲れちゃった
身体は休めても、心は疲れたまま
やっぱり、俺はゆうくんから必要とされてないんだ
いない方がゆっくり出来るだろうし
家事もほとんどやってくれてたから、余計な事で疲れることもないだろうし
…折角、ゲームしてネガティブな事忘れてたのにな
…ゆうくんなんて知らない
もう好きにすればいいんだ…












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!