コトコトと鳴るお鍋から、スープのいい匂いがしている。もうすぐドイツが帰ってくるはずなので、夕飯を作りながら、玄関の方へ耳をすませてみる。
小さなため息と、ドイツの革靴の足跡がコツコツコツと近づいてくるのがわかった
それがピタッと止まったかと思うと、次にガチャっ、とドアの開閉音も聞こえた。
ドイツの声がした
急いで火を止め、玄関に向かうと、見慣れたスーツの彼がいた
かなり疲れているようだけれど、こういう時あまりドイツは疲れを表情に出さないのだ
ドイツが、少し照れくさそうに僕に聞いた
僕の返事を聞くと、ドイツはすぐに抱きついてきた
僕より大きなその腕で、包み込むようにハグしてくれた
だんだんと、ドイツが抱きしめる力が強くなる
こういう時は、頭を撫でてあげると喜んでくれるのだ
お揃いのマグカップに入れられたホットレモネードがリビングのティーテーブルに並ぶ
蜂蜜レモンのいい香りと甘さが、じんわりと体に沁みる
僕が自慢げにいうと、ドイツは少し笑ってくれた
ドイツが、お礼にキスをしてくれた
甘酸っぱくて、優しいキスだった
ドイツは、先ほどより少し長くキスをしてくれた
キスって、やっぱり素敵だね
キスしてる間は、世界中の誰よりも一番幸せな二人になれるんだから
今日もお疲れ様、ドイツ











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。