第8話

六話「正義の味方達とゆるふわラテアート」
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2024/03/20 20:37
カランカラン...

ドアが開くと、そこには見覚えのある赤メッシュが。

『いらっしゃいませ....あれ?南雲君じゃん!?』

鉄「お久しぶりッス、城井さん!」

翠「え、「お久しぶり」?」

忍「鉄虎くん、ここの店員さんと知り合いでござるか?」

ん?んんん?

高峯君の後ろには背が高い子と片目を隠した子が居た。確か「流星隊」ってユニットの子だっけ、fine以外のライブはValkyrieしか観たこと無いからあんま知らないけど。

メカクレ...私、FG○の某バーソロミューさんと同じく目隠してるのとか好きなんだ。うへへ()

あともう一人の子は王子様感あっていいね。ちょっと無気力っぽいけどそれもまた良きかな。

『まぁ立ち話もなんだし、座りな〜』

鉄「押忍!」

そう言うと彼らはカウンター席へ座った。

わー、近くで見るとよりイケメソだな。

まぁ私の中では渉が一番だがな!!!
翠「えっと、鉄虎くんと店員さんの関係を聞いても良いですか?」

鉄「分かったッス!」

『とりま私の自己紹介しといた方が良いね。私は普通科二年の城井 あなた。さ、二人の名前も教えておくれ。』

翠「アイドル科一年の高峯翠です...」

忍「同じくアイドル科の仙石忍でござる!」

『おけ、高峯君と仙石君ね。』
『さて、話の本題に入るとするか。南雲君は中学の時の職場体験でうちに来た事があってね。それで知り合ったの。』

忍「鉄虎くんが喫茶店で働くって、中々想像できないでござるな。」

『中学違うから初対面だったけど、「この子喫茶店よりラーメン屋の方が合ってんじゃないの」って思ったよ。』

翠「確かに...」

鉄「ラーメン屋は人気すぎて抽選になったんスよ〜」
でも、重たいコーヒー豆の袋運ぶ時は助かったわ。

あと子犬と触れ合ってる感じがしてめちゃ癒された。
翠「あの、注文いいですか?」

『うん、どうぞ。』

翠「カフェラテとキャラメルスフレパンケーキを一つ。」

忍「拙者はミルクセーキとコーヒーゼリーを頼むでござる。」

鉄「俺はカフェモカとキーマカレーサンドで!」

『はーい、少々お待ちください。』
カフェラテ、カフェモカ、ミルクセーキ....

まずコーヒー作りながらミルクセーキから作るか。

ミキサーに牛乳と卵と佐藤...じゃなくて砂糖、氷を入れてスイッチをONにする。あぶねぇ、罪の無い佐藤君を天へと送るところだった。

ウィィィンというモータ音と一緒にガリカリガリと氷の砕ける音がする。

みんな、家でミルクセーキ作る時は音に気を付けような。

うちのミキサーは防音材巻き付けてるから結構静かめだけど、防音せずにやるとマジ煩いから。

...他の料理とか作るシーンはカットでいいかな。
もうテンプレ化してるしサクッと話進めていった方が良いだろうし。

という事でカット入りまーす。
『お待たせしました、ご注文の料理と飲み物でーす。』

雑談している彼らの前にパンケーキ、コーヒーゼリー、カレーサンドの皿と仙石君のミルクセーキと南雲君のカフェモカを置く。

翠「あの、俺のカフェラテは....?」

『ふっふっふ....高峯君、カフェラテ頼んだお客さんにはサービスでラテアート描いてるんだけど、好きなキャラクターとか教えてくれる?』

翠「じゃあこの...「カツオ武士」ってキャラを...」

そう言って高峯君が見せてくれたスマホの画面には頭だけがカツオになってるシュールな武士のゆるキャラが。

スマホカバーもゆるキャラのだし、付けているストラップもゆるキャラの...ゆるキャラ大好きだな君。
スプーンとピックを駆使して「カツオ武士」とやらの全体像を描いていく。あ、甲冑が意外とムズいから少し簡略化するか

(数分後)
『よーし出来たっ!』

コト、とカフェラテの入ったカップを高峯君に渡せば、彼の顔は先程までの無気力感溢れる表情とは一転。ぱぁっと花が咲いたように明るくなった。

翠「うわぁ、かっわいい....」

鉄「良かったッスね、翠くん!」

翠「うんっ!俺、ここの常連になる...!」

...あはは、常連になればもれなく零さんと会えるよ。あとたまに渉も居るヨ。
<更に十数分後>

鉄「ご馳走様でしたッス!」

翠「可愛い写真も撮れたし、超満足...」

忍「翠くん、良かったでござるな!あ、城井殿、お会計を頼むでござる。」

『はいよ〜』

カタカタカタ......

『合計で2,100円になります。』

チャリ、と三人からそれぞれ700円ずつ受け取る。

鉄「城井さん、今度は隊長...じゃなくて、ユニットの先輩たちも連れて来るッスよ!」

『はい、またのご来店お待ちしております。』

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