第11話

大学のバレー部
407
2022/05/16 21:06
あなた
「岩ちゃんはお兄ちゃんとのプレー、出来なくて悲しい?」

岩泉
「んー... そうだなぁ... 及川以外とは全くやりたくない訳じゃねぇけど、アイツが率いるチームとかトスは上等だ」

あなた
「そっかそっか ^^ 岩ちゃんがそう思ってくれていて嬉しいよ ^^」

岩泉
「でも今日は俺のバレーだけを見ておけよ?」

あなた
「それは昔からやっているよ ^^」

岩泉
「っ...!」


今日は岩ちゃんの大学のバレー部の練習を見学する。もちろん岩ちゃんは部員で、部外者の私には幸い入場の許可が出ていた。
チームに挨拶を済ませて私はギャラリーに上がった。


あなた
「岩ちゃん、頑張れー!」


呼ばれた岩ちゃんは顔を少し赤くして視線をずらし、スゴく小さく手を振った。
可愛いな〜





柴原
「あなたちゃんだったよね?名前」


確か補欠メンバーの人が私の隣に来て声をかけた。


あなた
「はい」

柴原
「俺、柴原宏太。あなたちゃんは岩泉の彼女だよね?」

あなた
「そうですけど...?」

柴原
「名前では呼ばないの?」

あなた
「え...?」

柴原
「え...?いや、だって応援の時ずっと”岩ちゃん”だったから不思議に思って... それが悪い、て言いたいんじゃないからね」


私が岩ちゃんを名前で呼ぶ... 一度もやった事が無いや... お兄ちゃんが最初から”岩ちゃん”て呼ぶから私もそうしていたし...


柴原
「でも名前で呼んでみるのも良いんじゃないかな?岩泉、喜ぶと思うよ」


今更... と思いながらも小さく声に出してみた。


あなた
「一...」


無理無理無理...!恥ずかしい...!


柴原
「ぷっ... ^^」

あなた
「ちょっ...!柴原さん...!」

柴原
「アハハ、ゴメンゴメン。可愛くてつい... ^^ 慣れていないんだね。焦らなくて良いと思うよ」


また遊びに来てね、と言って柴原さんは下に降りた。
いつか... „岩ちゃん”を卒業して名前で呼ぶのが当たり前になるのかな...?




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