と、萩原姉弟が呆れ超えて無視に入り始めたころ、千速警部は無意識に煽りモードに入っていた。
あなたの下の名前と陣平はおでこを合わせながら「グググググ」と本来なってはいけない音がおでこからする。
不機嫌なことが伝わるほど低くなったテンションに「お前なぁ」と言いたげな顔をしてしまう横溝警部。
その横ではあなたの下の名前と出会ってからというもの毎日機嫌の悪さが目立つ松田巡査が唇をとんがらせている。
明らかに『本当は行きたくないですけど』みたいな顔をしてその場から歩き去っていく姿は、お偉いさんという名の客人に迷惑をかけそうな足どりだった。
そんな背中を見届けたあなたの下の名前の不機嫌な際に起こり得たことを知っているご一行は...。
この間、キレたあなたの下の名前が周りに注意が行き届かなくなり、同じ交通課のミニパトお姉さんが育てていたお花の花瓶を割ってしまったことがある。
キレれば何かをやらかす、それがあなたの下の名前、というのが数週間前に定着してしまっているのだ。
そんなのは当たり前、と思っているあなたの下の名前だが、自分自身がそんなとをしたことがあるとは、夢にも思ってはいないなだろう。
そして常に信頼度が低すぎて毎日どんなことをしているんだと疑問に思う。
(ただバイクを運転したりケンカしてるだけ)
おちょくった相手がお偉いさんではなかったことに安堵したのもつかの間、ではあなたの下の名前のことを知っていたあのお年寄り警官は誰だったのか。
首をかしげながら誰なのかと問う。
あなたの下の名前の父親が神奈川県警察の警視長だったことに驚きが隠せない横溝警部は、目を大きくかっ開いていたんだそうです。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。