環奈side
卒業式。
私たちは今日、卒業する。
私の隣には、いるはずだった親友の席。
私は目を伏しながら、なんとなくで耳を傾ける。
そうして卒業式は始まった。
名前が呼ばれ、卒業証書を受け取る。
勇太くん…支えてくれて嬉しかったな。
幸せがなにか、わかったよ。ありがとう。
平野……ごめん。
私が何かしていれば、違ったかもしれないのに。
あなたと過ごした時間、楽しかった?
何もしてあげられなくて、ごめんね。
私はうつろうつろに立ち上がり、
ステージへ向かう。
卒業証書を受け取り、ステージ上で席を見渡す。
私はその瞬間、涙が溢れ、隠すように礼をした。
私は溢れそうな涙を必死に抑えて、
卒業式を終えた。
私の高校生活は華やかで、儚いものだった。
卒業式が終わり、最後のHR。
私は自分の席に座り、1つ息をする。
これが終わったら、あなたの所へ行く。
何も、変わらないかもしれないけど。
すると、平野が私の所に来て。
こうして最後の高校生活も終わり、
私は勇太くんと一緒に病院へ向かった。
話していくうちに、どんどん視界が滲む。
この数ヶ月間、どれくらい泣いただろう。
もう、覚えていない。
そう、私たちは伝わることの無い言葉を投げる。
あなたは、それをキャッチしてくれない。
私はそう呟いて、あなたの手を握ったその時。
ピクッ
私たちは必死に呼びかける。
すると、手の力が強くなり。
目を開けて、弱く微笑んだ。
でもこの直後、心臓に手を当て、苦しんだ。
ガラガラ
私たちは緊張のある瞬間に、
ただ、立ちすくむことしか出来なかった。
𝐍𝐞𝐱𝐭➸
”後”2話かもしれません……笑













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!