微かに微笑んでくれるその顔が眩しい。
...あぁ、好きだなぁ。
今すぐこの手で触れてみたい。
でもきっと、壊れてしまう。
名前を呼ばれ、体が反応する。
下の名前で呼ばれた...しかもちゃん付け...!
いやまぁ、5歳?6歳?年下なわけだし...
そりゃそうか。
...お姉ちゃんのこと、さん付けなんだ。
私のことはちゃん付けなのに。
なんだか少しだけ勝てた気分。
そんなはず、ないのだけれど。
......
嘘つけば、こっちみてくれるかな。
酷いんですよっていえば、冷めてくれる?
...あぁ、ダメだ。
嘘つけない。
...姉のことが、否定できない。
満面の笑みで私に抱きついてくる姉。
...お願いだから、愛さないでよ。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!