朝
今日、彼女は死ぬのか…
もっと、話しておけば…
好きな食べ物。好きな音楽。好きな作家さん。
悔やんでも、もう、遅いのかな…
昼
彼女は、いつもと変わらず、本を読んでいた
ﾋｮｲっと、本を取られた
周りは、クスクスと笑い、助ける人はいなかった
ﾋｮｲ
そう。この話は、俺が書いた本だ
自分の欲を満たすため。自分が読みたかった本を
書いたら、何故か売れた()
願いは、届かず…放課後を迎えた
屋上にいる彼女は、後ろの夕日と重なり…
とても綺麗だった。
その答えは───────
そう言った彼女は
低い柵から身を投げ出した────────
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第6話 生きる。死ぬ。Ⅴ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました！