しばらく神社で過ごした私たちは、すみちゃんと一
緒に不死川家へ行ったが、帰る途中
ぶたれて倒れたときに少し足をひねったのか、
寿美が足を痛そうにしていたため、
雛菊がおぶって不死川家へいった。
歩くのにもの凄く時間がかかったが、だんだんと不
死川家の家が見えてきた。
と言ってもまだ豆粒サイズだけど。
気づいたのか、さね兄はこっちに目を向けた。
さね兄がこちらに光のような速さできた。
さね兄の声がデカすぎて、家から他の兄弟もが顔を
覗かせた。
更に声が大きくなって、しずさんも出てきた。
そう言われ、不死川家へと入ろうとしたが……
ヤバい。ヤバいヤバいヤバい💦
むいくんとゆうくん、置いてきちゃった💦💦
そして、すっかりその事を忘れていた!!!
そう言い、全速力ダッシュ。
実弥は雛菊に声をかける暇もなく、唖然としてい
た。
いつもなら自慢の鼻で有一郎と無一郎の匂いを嗅げ
ば位置くらい余裕でわかるのだが、今日はそうもい
かない。
なんせ、今日は縁日だ。
人の量もいつもの倍以上に多い。
それでも、諦めず根気よく探し続けると
微かに探しているものの匂いがした。
匂いのする方へ行ってみると、
案の定、そこには有一郎と無一郎がいた。
私の声に2人とも反応してこちらへと走ってきた。
私が謝罪の言葉を言い終わる前に、ゆうくんとむい
くんは雛菊を
と強く抱きしめてくれた。
行き先も言わず、置いて行っちゃってごめんね。
たくさん心配かけてごめんね。
しばらくして有一郎と無一郎は雛菊を抱きしめる腕
の力を弱めて、埋めていた顔を上げた。
そして、こちらを見て『ギョッ』とした。
あぁ、バレちゃった…
まぁ、この腫れはかくし通せるとは思ってなかった
し……
有一郎は急に声を荒げたせいか、興奮状態になって
いた。
ゆうくんから怒ってる匂いがする……
有一郎は雛菊に対して、激しく怒った。
でも、ゆうくんとむいくんの着物も土まみれだった
途中、無一郎が止めようとしたが、有一郎の言葉は
止まることはなかった。
そして、再び雛菊を抱きしめた。
うん。
痛かった。もの凄く痛かった。
でも、友だちを貶される方がイヤだった。
そう言ってわんわん泣いた。
すみちゃんといた時は全く涙は出てこなかったのに
無一郎はと有一郎の上に重なるように雛菊を抱きし
め、有一郎は雛菊を抱きしめる腕の力を強めた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!