俺はこの国を救う。そのためには近藤…真選組（おまえたち）の力が必要だ。そしてお前が窮地から救われるにはこの｢逃げの小太郎｣の力が必要だ

近藤、俺がお前をここから救い出す。だから共にこの国を救え

その丸薬を俺が合図をしたら飲め。三日後の処刑を待たずしてお前は死ねる。といっても一種の仮死状態だが。上手く番兵をだませれば、地獄の門は開けられずとも牢獄（ここ）のもん位は開けられる

案ずるな。俺にとって牢獄は近所の定食屋と変わらん。タダ飯を食える場所にすぎん。

くわえて牢獄（ここ）では過去のことは忘れろと言ったのはお前だ。よって俺の行為は定食屋で飯を食っていたゴリラを動物園の檻に返す程度の事だ

それについても心配ない。今頃お前の仲間達もエリザベスと合流し我等を救出する算段を整えているはず。

このままでも何も護れない。惚れた女一人でさえもな

動けばもう戻れん。だがこのままこの国を飼われていてはこの国から何者も護る事はできん。腐ったこの国の法に従い死んでいくお前達には仲間も愛する者も、そしてこの国も救えはしない。護りたいものがあるならば打ち破れ、その歪んだ檻を。護れぬものがあるならば引きちぎれその錆びた鎖を。貴様らにその剣を握らせ続けていたのは時代と共にうつろう脆き法か。否貴様らが魂に誓った鉄の法、局中法度のはずだ