【ぜんぜん一言じゃない作者の一言】
つぎはクソゲーセルビアくん夢小説だぁ!!イエーイ!
ちなみに余談だけどこの話はもともと「ユーゴスラビアノアイジョウ」(愛情・愛嬢)ってタイトルで崩壊後のゆーごさん(サイバーユーゴ)と共依存する話として公開する予定でした。いつのまにか…なんかこうなってた
ちらほらと灯りが見える帰り道、ユーゴスラビアはあなたの手をきつく握っていた。
古傷だらけの大きい手で、覆い隠すように。自分以外の目に触れてしまうなら、いっそ自分が壊してやろうとでも言うように。
黒塗りの高級車の中は、あのときのような2人だけのシベリアではなかった。陽光に溶けた粉雪は、ずっしりと水を含み、重く、汚らしく足に纏わりつく。
家に帰るなり、メイドには乱雑な挨拶を返し、あなたの手を握ったままお決まりの部屋へと連れ込んだ。そして、ここならもう大丈夫と思ったのだろうか。絡めた指を離し、そのままネクタイをほどいた。
そして重たい軍服を脱ぎ、椅子に投げ捨てる。
勲章たちがカラカラとぶつかる音も気にせず、次はシャツの第1ボタンに手をかけた。
彼の黄灰の瞳には、底なしの深淵がぎゅっと縮まってたたえられ、ひたすらにあなたのほうを見ていた。真顔の仮面をまとっているが、目という隙間からありとあらゆる黒い感情がこぼれ出ているようだった。
あなたもそれに応えるように、お決まりの微笑みをうかべた。不安と期待が入り交じった血液が全身を駆け巡り、震える手でドレスのホックを外す。
この場にいるのはもう、大佐とその夫人ではなかった。俗悪なものを脱ぎ捨て、誰の目も届かない部屋の中…
ただ愛しあう男と女として、2人は目合い、そして互いの体を、指を絡ませあった。
放たれた言葉は短い。
けれどもそれは、際限のない質量を持つ鎖としてあなたを繋ぎ、深い海のなかに沈めてしまうには、十分すぎるものだった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。