第52話

35話
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2026/01/03 22:00 更新


カミーユside



あなたの部屋を出て、閉められた扉を振り返る



たった5年、されど5年



知らない間にみんな大きくなっていて、情報だけじゃやっぱり分からないことの方が多いなと実感した



ゆっくり、ゆっくり階段を降りながら懐かしい思い出に浸っていく



私がまだハウスにいた頃、並んで歩いたあの子たちは全員出荷されて行った



優しい姉も、可愛い弟も、みんなみんなあの怪物に殺された



それも全部





こいつのせい






ノックはできないので、「カミーユです」と声をかけて扉が開けられるのを待つ




数秒空き、向こうから静かに扉が開けられる





ママ
……いらっしゃい、どうぞ入って





カミーユ
失礼します








中に入ると机と椅子が用意されていて、適当に選んで腰を掛ける



ちらりと前を見ると、そこまで酷くは無いものの焦りが顔に浮かんでいる



ママ
……あなたの出荷記録は




そう口を開いた




ママ
眠らせた後、姿が消えてなくなり、そのまま見つからないから他のプラントから予備を出した
ママ
前代未聞の事件で、本部の人達総動員であなたを探したわ
ママ
でも、今まで見つかっていなかった
ママ
一体、どこに…いや、どうやって……?
カミーユ
それをあなたに話すつもりはない




カミーユ
私が今日ここに来た理由も、話すつもりはない
カミーユ
あなたになんかもう一欠片の愛情も信頼も残ってない



ママ
そう、そうね、当たり前だわ
ママ
育ててくれていた母親の裏切り…とても、耐え難いものだものね



そう言って懐かしむような、自傷気味な笑顔を浮かべた後、私たちがよく知る「ママ」の顔に戻る



ママ
…さて、ここへ来たのは何が言いたいことがあったから、かしら?
カミーユ
……まぁ強いて言うなら






カミーユ
あなたはどれだけ注意してもあの子達には勝てないし、思い通りにはならない



カミーユ
それだけ






ママ
…そう、しかと頭に刻み込んでおくわ







ママ
カミーユ、ひとつだけ聞いてもいいかしら?
カミーユ
……なに?




ママ
あなたは今も、生きているのかしら









カミーユ
さぁ、どうだろうね


ママ
……分かったわ、ありがとう
ママ
あと、これを持って行ってちょうだい
ママ
持ち主がいるのに、棚に眠らせておくのはもったいないわ





そう言って差し出されたのは、私がハウスにいた頃持っていた人形だった



数秒見つめて、目を逸らす



カミーユ
いい、いらない
カミーユ
あなたが今まで殺した子供の中から私が消されるのは納得いかないから
カミーユ
…奪ったなら、そのまま隠しといてよ



ママ
…そう




カミーユ
特に話すことはもうないから



そう言って席を立ち、扉へと向かう














閉まっていく扉の向こうで小さく聞こえた声は「ごめんなさい」と言っていた気がした









意外とはやくあげられて自分でもびっくりしている👀



カミーユが触れられるところの加減がムズい🤔



座れるのか?扉は、開けられるのか?壁抜けはできるのか??みたいな感じになってましたね、ひとりで



そこはもう私の加減でやるので違和感あっても許してー!!

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