――まぶしい。
瞼を開けると、そこは見慣れない場所だった。
白い光に包まれた広い空間。
舞台のようでもあり、どこか現実から切り離されたような、不思議な世界。
オレはゆっくりと身を起こした。
胸の痛みも、何もない。
けれど、確かに――自分は一度、終わったはずだった。
声が、やけに澄んで響く。
ふと、風が吹いた。
空から舞い降りるように、色とりどりの紙吹雪が散る。
まるで、誰かがショーの始まりを告げているかのように。
オレはゆっくりと立ち上がる。
足元には真っ白なステージが広がっていた。
その中心に立つと、不思議な安心感が胸に満ちる。
――“また会える”
どこからか、そんな声が聞こえた気がした。
振り返っても誰もいない。
けれど確かに、その言葉は心に残った。
司の表情に、わずかに笑みが浮かぶ。
――ならば、この場所でまた、新しいショーを始めればいい。
その瞬間、舞台の照明がふっと灯り、司の背を照らした。
新しい幕が、静かに上がろうとしていた。







![# 攻略対象より悪役に惚れました . [ 冬司ver ]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/463Ienje96SMnaxqeg7tvIaFh9p1/cover/01K566339R5TNCGP01WCWNSK9G_resized_240x340.jpg)





編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。