暗く、冷たい床に転がされ
あなたは静かに息を吐いた
こんな時は青島君みたいな子供体温が必要なのに…
あなたの手足は拘束されていて、身動き一つとれない状況だ
不気味に笑う男の顔が
少しの月明かりに照らされて、一層恐ろしく映った
イカれてる
だが…この状況を逆手に取れば
私の居場所を「伝えることも可能」だ
翌日
犯人からの連絡が一度も来ないまま、一日が過ぎた
青島の精神状態もギリギリだった
項垂れる青島に誰も声をかけなかった
その時だった
和久の号令とともに、全員が会議室へ駆け込んだ
会議室ではすでに交渉が始まっていた
「私の ”婚約者様” へ」
「私の誘拐事件で迷惑をかけてごめんなさい」
「私は今元気なので、どうか心配しないで」
「貴方と過ごす日々を考えることが今の私の心の支えです」
「もし私が帰ってきたら、星が良く見える ”天文台” で結婚記念日を祝いましょう」
「そんなくだらないことを考えています」
「あなたの名字あなた」
誰もが、彼女の ”お見合い相手” の管理官を見た
捜査会議が難航している中
青島だけは、別の思いを抱いていた



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。