そういえばヒロキ君の件で無視していたけど、結局スコッチってどうなったんだろう?
というか、スコッチが私の父親なのだろうか?
でも、いや…えぇ、?よく分からないなぁ
父親の兄が諸伏高明さんだし、やっぱりスコッチが父親…なのかなぁ?
もしくは、私みたいなイレギュラーな存在が居たりして?
うーん、いくら考えても手紙にとある事情で自決せざるを得なかった(意訳)って書いてたから絶対救済出来てないよね。
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……あとは伊達さんと成実さんと明美さんの救済、かぁ。
全部、私一人では出来ないから盗一さんを頼るしか無い…
伊達さんは小学生が出歩いている筈がない時間帯だから代わりに手伝って貰うしかないし、成美さんは救けた後の住む場所とかも用意出来ないから手伝って貰うしかないし、明美さんは死亡偽装というか接触も手伝って貰うしかないんだよね。
でもやっぱり私のやってる事は偽善であり、私のエゴ…だよね
死んで欲しくないからってだけで盗一さん任せの救済をして、何か意味があるのかな?
盗一さんだって、なんでそんな事知っているのかを聞きたいのに聞かないし…
やっぱり私の…
「大丈夫かい?」
『!!あっ、はい。大丈夫ですよ。』
「嘘をつくのは良くないよ?」
『ぇ?なんで…』
わかったのか、と聞く前に答えはすぐに分かった。
「君が必死に取り繕うとすると、親しい者にも敬語になる癖があるからね。」
そんな癖があったんだ…
でも、これは言っていいのかな?頼ってもいいの?
「…私は君の信頼する者では無かったという事かな?」
『それは違う!盗一さんの事は凄く信頼しているし、私にとって数少ない頼れる大人…です。けど、このままずっと頼っていても良いのかって思って…だって、私は結局、盗一さんとは血の繋がりが無い他人だから…っ』
「……そうか。」
やっぱり、頼るのは…ダメだよね。
盗一さんは今まで支えてくれた人だから、迷惑をかけるのは嫌だ。
「では、血の繋がりの無い他人である私をもう頼ってはくれないのかな?」
『そんなことない、いっぱい頼りたい。けど、盗一さんに迷惑をかけるのは』
「私がいつ、迷惑だと言ったかな?私は君に頼られて、迷惑だとは1度も思っていないのだけれどね?」
『っ…どうして、?だって、私は、今まで迷惑ばかりかけて…盗一さんのメリットになることは頼んだこと無いでしょ、?』
「君が私を頼る時、何か事情があるのだと分かっているからね。迷惑だなんて思った事もメリットの有無も関係無いよ」
盗一さんは私の頭を実の父親の様に撫でてくれた。
盗一さんの顔はお母さんみたいに優しくて、我が子を微笑ましくみるような顔だった。
『私は、盗一さんの事、頼りたいけどっ、盗一さんに迷惑かなって、思って…もう、頼るのは辞めようとっ…ぅ、っ』
いつの間にか、お母さんが亡くなったあの日以来流れることのなかった涙が今までの分を取り戻すくらいぼろぼろと流れ出てた。
『ぅ、ひぅ…せ、かく、頼るの、やめよ、としたのに、ぃぃ…な、で、そんなこというのっ…ぅぅぅ〜』
「君は大人びているけれど、まだまだ子供なんだ。子供は大人を頼るものだろう?」
盗一さんは私の涙で服が濡れるのも構わずに抱き締めてくれた。
私にはそれがお母さんの様に…本当のお父さんの様に思えて、わんわんと泣いた。
そのまま私は、小さい子の時のように泣き疲れて眠ってしまった。
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─ 盗一 side ─
すぅすぅと私の腕の中で可愛らしい寝息を立てる子。
私を頼る事で私にメリットが無く、迷惑だと思われていると思っていた、と今日初めて分かった。
私は娘(の様に思っている子)に頼られる父親だと思っていたのだがね。
母親である桜さんが亡くなった時から、ずっと気を張っていたのだろう。
樞さんと涼さんが居るとは言え、唯一の肉親が亡くなり、それが自身のストーカー…犯罪者に殺されたという事についての傷はきっといつまでもこの子の心に残るだろう。
「私だと、君の頼れる人物にはなれないのだろうか?」
つい口に出してしまったが、きっとこの子が起きていたらこの質問を否定するだろう。
この子が不思議な知識がある事は何年も関わっていると分かる。
けれど、それを私に言う事は決して無かった。
だから私も深くは聞こうとしなかった。
それが仇となったのか、今日この子が我慢していた思いが溢れてしまったのだろう。
あの日以来、見る事の無かったこの子の涙にほんの一瞬だけれどポーカーフェイスが崩れた。
「君が私を頼るのならば、私はそれに応えよう」
何故なら君は、私の恩人だからね
だから心が不安定なこの子のそばにいない父親がこの子に会ったとしても、今この地位にいれる間だけでもただでは譲ったりしない。
1児の父…いや、2児の父として
─ side end ─
『ん、くぁーぁ…』
起きたら椅子に座っていた盗一さんと目が合った。
「おはよう、ゆっくり眠れたかな?」
『はい、取り乱してごめんなさい…』
「君に子供っぽい所があって安心したよ」
『…ふ、なにそれ』
私は呆れたように笑った。
それを見た盗一さんは本当に安心したかのように笑った。
「それで?」
『?』
「私に何か頼りたい事があるのだろう?」
あ、そうだった…
うん、もう迷わない。
思い切り頼らせてもらおう。
だって盗一さんは…
あの時は漫画越しだったけれど、
私の初恋だった人なのだから
だから、全力で頼って、手伝ってもらう。
『と、義父さん。手伝って欲しい事があるの…手伝ってくれる?』
「!あぁ、言ってみなさい。なんでも手伝ってあげるよ」
『ありがとう。実は、─────』
「事情は分かった。手伝うよ」
『でも、本当にいいの?』
少し後ろめたくなって、私はもう一度聞く。
「義娘が望むならば、私は私の全てを使ってでも手伝うよ」
その言葉を聞き、私は絶対に今までした事が無い様な笑みで言ったのだ。
『─────お義父さん!!』と。
オリ主は元々大人びた性格です。
それ故に泣くという行為をあまりしません。
母親が自分のせいで亡くなってしまい涙がでなくなり、救済をする為には手伝って貰わないと何も出来ない無力な自分に絶望してしまい、父親の様に思っている人に甘やかされて涙腺崩壊してしまったという事を表したかったのです。
あなた→盗一
父親の様で頼りたいが、迷惑を掛けたくない1番身近な大人。
盗一→あなた
娘の様で自分を頼って欲しい、可愛らしい自身の恩人。
というすれ違いが起こっている関係です。
今回でそのすれ違いは無くなりました、良かったね。
この件から2人はお互いに話し合って、本当の親子の様になります。
本当の父親が盗一さんを越せるかな?と不安ではありますが、どうか応援よろしくお願いします











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!