第71話

71.
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2025/12/05 12:54 更新
あなたの下の名前が落ち着いてしばらくして、辰哉兄さんはあなたの下の名前の手をほどき、ベッドに寝かせた

あなたの下の名前は先ほどの夢と熱で体力がもう無いのか、
またすぐに眠った
辰哉(長男)
あなたの下の名前は亮平のためのあなたの下の名前じゃない
辰哉(長男)
あなたの下の名前はあなたの下の名前、自分のために生きていいんだよ
辰哉(長男)
って…言っている俺らが守ってやれなかったんだけどな、笑
あなたの下の名前が言っていた「ユメ」はこのことなのかもしれない
俺たちがまだ、亮平しか見えてなかった頃の夢
鮮明で、忘れられないのだろう
だから、自分の熱が分からないくらいまで無理した
辰哉(長男)
2人とも、起こしてくれてありがとな
翔太(四男)
いや、俺は何もできなかったし
辰哉(長男)
……あなたの下の名前は…俺らに心許してくれてんのかな
辰哉(長男)
あれから態度は変わったけど…相変わらず自分のことは話してくれないし、
辰哉(長男)
体調悪くても言わないし、我儘も言わない
翔太(四男)
言わないんじゃなくて、言う必要がないと思ってんじゃない?
翔太(四男)
あなたの下の名前の「大丈夫」は、自分が我慢できるかどうかであって、体調が悪いとか、そう言うことじゃないと思う
翔太(四男)
だからあなたの下の名前も、「無理してる」って言う自覚がないんだろ
翔太(四男)
あなたの下の名前は「自分は本当に大丈夫」って、「大丈夫」の定義が根本から違うから、
翔太の話したことは一理あると思った
確かに、あなたの下の名前は「大丈夫」を間違えていると思う
自分が我慢できるかを軸に考えているから、滅多に「助けて」が言えない、言うつもりもない

あなたの下の名前は隠すのが上手だから俺らも気づけないし、でも今回みたいにこれほど熱が上がっていても気づかないのは俺らにも問題がある
あなたの下の名前と「大丈夫」の感覚が違うから、お互いが「大丈夫」の感覚を共有しないとずっとすれ違ってしまう
翔太(四男)
まぁ、あなたの下の名前にその考えを植え付けたのは俺たちだ
翔太(四男)
責任は全部俺らにある
涼太(五男)
……
3日後、あなたの下の名前の体調は回復した

あなたの下の名前は夢とその夜のことを鮮明に覚えているのか、辰哉兄さんと俺たちに少し気まずそうにしている
涼太(五男)
あなたの下の名前
あなた
あ、うん…?
涼太(五男)
「大丈夫」って、我慢できるかどうかじゃないよ
涼太(五男)
いつもと何かが違ったら、それはもう「大丈夫」じゃない
涼太(五男)
「大丈夫」の使い方、間違えちゃダメだよ
俺はあなたの下の名前の目をしっかり見てそう言った

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