桜舞う四月の新学期,を過ぎて五月の半ば
桜の木にも若葉が宿り始めた頃
あなた,こと菅原あなたは今回,百鬼学園島にある
百鬼学園に転入することとなった。
だが,これからようやく新しい学園生活が始まるのだ。
あなたは頂上にある百鬼学園を目指し胸を高鳴らせた。
「弐年参組」と書かれた教室の扉を前にして息を整える。
緊張しないと言えば嘘になるが,あなたにとっては
この先生きていくうえで大切な一歩なのだ。
そうして,扉へ手を掛け開いた。
__________まではよかった。
ボンッ!
………骨やひとつ目,顔がない者,
下半身が泥のような者,布が宙を浮き話している…
明らかに"人ではないなにか"が,教室にいた。
あなたはそんな異様な光景を前にして思わず…
全力で扉を閉めた。
バタバタと廊下を走る音が響く。
あなたの頭がパニックに陥っている中,
そのまま階段にさしかかった。
なんてことを話しているのも聞こえず,あなたは
そのまま階段の段差に気付かず踏み外してしまった。
そして,真っ逆さまへと落下していく。
ぎゅっと,目を瞑っればふわりと
持ち上げられるような感覚があなたに纏う。
丁度階段の下にいた金髪の青年に抱えられて,
あなたは怪我も傷もなくいることが出来た。
この広い校内,初めて見つけた生徒である。
あなたはどうしても聞きたい事があった。
走っているうちにあなたは弐年参組の
教室の場所も分からなくなってしまっていた。
だから青年に問いたのだが………
その考えに今まで至らなかったことが恥ずかしい。
教えてくれた親切な青年にあなたは丁寧にお辞儀をした。
そう一言告げて早々と,青年はもう一人の
小さき同級生へ向かっていった。
なんだか不思議な雰囲気を漂わせた青年であった。
何処か,あなたに対し一線を引いているような……
少女の手首にあった見覚えのある赤い数珠。
だがきっと,違うから。と佐野命は少女の考察をやめた。

























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。