ー佐々木家前ー
ピーンポーン
右手がインターホンを鳴らす。
と、数秒もしないうちに、家主は出てきた。
千秋はそう叫んでドアを開く。顔は真っ青。その隣にいる右手を見て、数に言いたかったことを飲み込んだ
右手は少し申し訳なさそうに笑み、そう説明する。
そう言って、千秋は頭を下げた。
そう言って、右手はその場を去った。
その後、数は千秋に問答無用で家に引きずり込まれたのは、言うまでもない。
ー佐々木家内ー
リビングで正座しているのは、もちろん時野数。そして、その周りを夏都、千秋、春香、冬馬が囲んでいる。文字通り八方塞がりだ。
数はしばらく沈黙する。千秋が心から心配していることも、夜街が危ないことも知ってる。
深々と頭を下げる数に、千秋は昔を思い出す。
ピンポーン
千秋がドアを開けると、そこには一人の男子と、女子がいた。
家を間違えたのか、夏都の友達か。後者はあり得ないだろうと思いつつ、千秋が声をかけようとする。
その前に、男子の方が頭を深く下げる。
千秋は、この時、何故か二人を受け入れた。ただ、あや、という少年、いや、少女が放つオーラに惹かれたのだ。
5日後、あの不登校で成績常に最下位の夏都がテストで満点をとった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。