それは突然の事だった。
いつもより少し気温が暑い日。
外では蝉が鳴いていて、部屋の中では風鈴が音がなっていた。
そんな、なんてことない日に突如と訪れる訃報。
er「ナイトメアが死んだ。」
いつも煩いはずのリビングに、静けさが響いた。
場違いな綺麗な風鈴の音が鳴り響く。
ki「.......は?」
*****
ボスが死んでから今日で約一年。
今でもあの日のことを鮮明に思い出せる。
あの日以降、闇AUの皆の元気が無くなった。
少しずつ、笑顔が減っていった。
おかしな話だよね、ネガティブの守護者がいなくなったのだから普通はみんな元気になるはずなのに。
なのに、皆どんどん元気が無くなっていく。
失ってから初めて気付くとは、こういう事なんだろうな。
風に揺られてカーテンが少し動いた。
ki「..........」
今でも、ふらりと帰ってくるのでは無いかと思ってしまう。気が付いたら後ろにいて、いつもの様に話しかけてくるのではないかと、そう思ってしまう。
静かな部屋に時計の音が鳴り響く。チラリと横目で時計を見ると現在の時刻は午後11時。
僕以外はみんな寝ている時間だ。
普段なら僕もこの時間に寝ているのだけれど、なんだかそんな気にもなれず、ボスの好きだった場所でボスの好きだった本を読んでいる。
こう考えると、やっぱり僕は未練タラタラみたいだな。なんて、ちょっと笑えてくる。
相も変わらずカチコチと時計の針の鳴る音がする。
夏にも関わらず、少し肌寒い夜。
ちりん。
風鈴の音が小さくなった。
すると、いきなり強い風が吹いたかと思うと、白いカーテンが力強く波を打った。
ki「うわ、いきなり何?!」
激しく響く風鈴と風の音。
暫くして、暴走しきったのか静まり返ったカーテンの裏に1人、モンスターが現れた。
ni「やべ、結構遅れた、もう誰も居なくね?」
ki「え...?ぼす?」
見間違えるはずがない。
そこには、約1年前まで一緒に笑いあっていた僕の初恋相手がいた。シアン色の瞳が強く光り輝き、黒い服装を身にまとったその姿は、まさにいつものボスだった。
ki「え、なん.....え?」
戸惑いを隠す事が出来ず声を上げた僕にようやく気付いたのか、彼が少し目を開かせ声を上げる。
ni「あ、キラーお前起きてたのか。」
綺麗な声。
ni「久しぶりだな。」
光り輝く星空を背景に、今までにないぐらい綺麗な笑顔でナイトメアはそう言い笑った。
ni「ちょっと付き合えよ。」
彼の口がにんまりと三日月を描いた。
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なにかあげたくなったので、取り敢えず没作品載せときます。続きは書くかもしれないし、書かないかもしれない!












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。