無人に馬乗りになり 、首筋を指でなぞる 。
そして頬へと 。
ほろ 、と肌に冷たい感覚が落ちた 。
思わず手の甲で触ると
少し ぬる っとしていて気分が悪くなる 。
力で抵抗できる筈なのに 、
しない貴方が本当に憎い 。
感情に身を任せて
攻撃的になってしまう私に反して 、
無人はいつもより穏やかな目で
私を見つめる 。
私がそう言った途端 、
無人の顔が曇る 。
地雷でも踏んでしまったのだろうか 、
少し焦った 。
でも …
私の『 嫌い 』の一言で
歪んだ顔をする君は愛おしい 。
少し涙が溜まった君の目には 、
私しか映っていない 。
その可愛らしい表情はきっと無意識なんだね 。
顔の原型が無くなるほど
めちゃくちゃにしたい 。
君のソレを知っているのは私だけでいい 。
君を伝う血の一滴すら愛おしく 、
それごと抱き締める 。
ここには私と君の2人だけ 。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。