7月の張り付くような暑さの夜
ある荒野に黒いベールのようなものが2つ現れた
1つからは季節外れのロングコート
もう1つからは3人の男女が出てきた
ロングコートの男は「この世界に手を出すな」と言い残し
ベールの中に消えて行った
この世界は地下への穴から怪人が現れる
いつ襲われるかわからない以上個人営業はリスクの塊
そんな世の中だと重要なのはチェーン店
そんな訳で家から10km以上離れた大型ショッピングモールに買い出しにいくのだ
細々と買い出しにいけないため買いだめる必要があるのもあるが…
そのとき外が騒がしい
よりによって俺の家の前でケンカか…
俺に気がついた1人が挨拶する
偉そうな男が聞いてきた
このまま黙ってるとまたケンカになりそうだ
俺はこの後行こうとしているショッピングモールを教えた
3人は歩き出し、ようやく車を出せる
昼前なのもあり、かなりの人混みだ
AIやロボットに大半の仕事を取られても飲食店のメニューは人の手で作られている
人間の舌を満足させれるのは人間でしかない
このショッピングモールに来ると決まって寿司屋に入る
この寿司屋はカウンター席7席の小さい店だがかなりの人気だ
会計を済ませ、買い物を始めようとしたとき進行方向からたくさんの人が走ってくる
人の波の間から見えたその生命体
それはタイタンを歪め、醜くしたような姿
敵 本能が警告している
迷っている場合じゃない
異形のタイタンに向かう3つの影
異形の影は目の前に迫っていた
紙一重で躱す
異形は大量の分身を出し攻撃してきた
フィニッシュタイム!
ファイナルアタックライドディケイド!
アタックタイタンフィニッシュ!
大量に分身した異形をまとめて倒す…はずだった
そこに近づいてくる規則正しい足音
まずい
住所を書いてある名刺を謎のライダー2人に渡す
そして雲隠れカードを使いその場から逃げた
撃たれる前に逃げてこれたのは幸いだった
大したダメージにならずとも打撲のような不快感がある銃撃を何度も受けるのは嫌だ
ピンポーン
チャイムが鳴った
警戒しながら出てみるとそこには今朝家の前でケンカしていた3人だった
仕方なく家に入れた
聞いた話を整理すると
仮面ライダーディケイド門矢士と夏海の2人は自分の住むべき世界を探すため様々な別世界を旅をしていて、仮面ライダージオウ常磐ソウゴに出会い、3人でこの世界にきたという
そしてショッピングモールに現れた怪人はアナザータイタン
歪められた仮面ライダーの力を使う怪人だという
少し高圧的な聞き方をする
すると
俺は考える時間をもらった
決めた ライダーの力を分けるだけじゃない過去の自分のような心を持つ者を救済することを
俺の手のひらに乗った2つの変身アイテム…それぞれが煌々と光輝く
光が消え、手の中を見る
そこにはタイタンの力を宿した2つのアイテムがあった
俺はこの2つに願いを込めた
「俺の届かないところまで守れ」…と
この一言で士は他2人から言い寄られた
どうやら宿があると思っていたらしい
まぁ何はともあれうちに泊まることになった
翌朝早めに起きた俺は朝飯の用意を終わらせ、皆を起こそうとする
目の前には芸術的な寝相のソウゴとそんなソウゴに押しつぶされている士がいた
次は夏海だ
2階に上がり寝室のドアを開け
こっちは寝癖が芸術的だ
朝飯は鮭、ご飯、味噌汁のThe和食
食べ終わり身支度を整えたとき
ふと士がポラロイドカメラで撮影しようとしていた
4人はかたまって写真を撮った
出てきたのは黒いフィルム
時間が経つにつれどんどん色がついていく
完全に色が現れたとき写真に違和感があった
写真の中に歪みがある
士いわく歪みが出るのは住むべき世界ではない証拠だという
怪人?
現場に着いたとき目の前には凄惨な光景があった
爆発したであろう装甲車
何人もの人が地面に倒れ込んでいる
掠れた声と共に攻撃が飛ぶ
仮面ライダーである3人は変身し、攻撃を躱す
3人は一斉に駆け出す!
3人の攻撃を受けながらも反撃して来る
ダメージが通っている感じがしない
だけど…これは本物だ
次の瞬間には分身を生み出し襲ってくる
3人は一気に劣勢に立たされる
グランドジオウ!
ファイナルカメンライドディケイド!
ジオウとディケイドの最終フォーム
それぞれのフォームには仮面ライダーの力が結集している
クウガやアギトから始まりビルドまで
全てのライダーを召喚して本体に近づく
フィニッシュタイム!グランドジオウ!
ファイナルアタックライドディケイド!
アタックタイタンフィニッシュ!
3人の必殺技を受け、アナザータイタンは消滅した
数日経っても3人は居座っている
いても困る訳ではないから気にしないが
その後3人は姿を消した
元の世界に戻ったのか別の世界に行ったのかはわからない
ただ、机の上に置いてある写真
夏の太陽のような笑顔の夏海、年相応の明るい笑顔のソウゴ、しかめっ面の士
この写真が彼らがいたことを証明する証だ
もう聞こえない3人に向かって












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。