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第4話

知りたくなかった 上黒
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2026/02/10 21:00 更新
黒木
なぁ上杉

呼びかけた声が思ったより掠れていた
黒木
今更言うことじゃないのは分かってる
上杉
分かってるなら言うな


それでも俺は続けた
黒木
上杉が傷つくのが1番怖いッ


上杉は目を伏せた

少しの沈黙の後上杉は口を開いた
上杉
俺はな


上杉は言葉を選ぶように続けた
上杉
お前がいない未来の方が、ずっと怖い

俺の胸が鈍く痛んだ

正義でも責任でもない

そんな言葉は俺に向けられる資格が自分にあるとは思えなかった
黒木
これって恋ッ?


上杉は笑わずに否定しなかった

そして俺の腕を掴んだ
上杉
気づくの遅すぎるだろッギュッ


抱かれて近くなる距離

気づいてから急に恥ずかしくなる
黒木
なぁ//離れてくんない?
上杉
いやだ、お前が必要だって分かってくれるまで離さない


近い距離で言われた

目線を逸らす
黒木
知らなければよかった、恋なんて
上杉
戻らせねぇよ
黒木
そうしてくれ

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