K+A(あかりと講二)の探偵事務所兼家の前に、明るい髪色の女性が立っていた。
美兎も探偵部の一員だったが、彼女が自分の名前をあげず、残りの二人がいた三年間と言ったのは、彼女は一年生の最後で転校したからだ。
彼ら探偵部が最初に解決した事件。
美兎の叔父の別荘へ、当時の中が良かった男女6人で泊まりに行った時だった。
二日目の朝、六人のうち一人が犠牲になった。さらにその翌日にはもう一人。
その後、あかりと講二によって、犯人は井上里穂だと明らかになった。
六人のうち、男二人は亡くなり、女一人は犯罪者となってしまった。
あかりが、自分の手のひらを見る。そこには、傷跡があった。
三人は、その時のことを思い出していた。
里穂は手に持っていたナイフを喉に突き刺した。
…否、突き刺そうとした。
あかりは、片手でナイフの刃を掴み、もう片方の手で里穂の手首を掴んだ。
ナイフを掴んだ手から、血が流れ、雫となって床に落ちる。
あかりのその一言で、里穂は泣き崩れた。
《学生時代》
美兎たちがあかりに渡したのは、イヤリングだった。
あかりが外に出た後、美兎は講二に話しかける。
突然の言葉に驚く講二。
講二はお茶を飲もうと手を伸ばしかけていた時だったので、『飲んでる時じゃなくて良かった…』と思っていたのは、この際黙っておこう。
あかりへの恋心が、他の人には丸見えな講二だった。
あかりがこの時何を考えていたのか、彼女以外に知る者はなかった。
ある家の中。少女が母親と話していた。彼女の名は、花咲琴乃。
彼女は両親と夕食を食べる。
しかし、彼女の頭の中には別のことが浮かんでいた。
彼女は兄が大好きだった。しかし兄は、すでにこの家を出ていた。そして、両親は兄を嫌っていた。
彼女は自分の兄のことを『講二』と言った。果たして、講二とはどのようなこじれ方をしているのか。もしかしたら、それは彼女自身も知らないのかもしれない。
琴乃と講二、そして、講二とあかりの関係はどうなるのか。
それを今、知ることはできないだろう。

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。