第12話

距離感
17
2022/04/16 10:15
真也の家に着くと車を地下に止め家へと入っていく

とても大きな豪邸には綺麗な庭園まで着いていた
あなた
前に来た時は
ここまでゆっくり見てなかったけど
凄い家だね
久瀬 真也
あぁ、ここの家の物は全て
竜が管理してくれてる
あなた
竜ちゃん凄っ
五月女 竜
あれ?おかえり〜…って
隣に居るのあなたの下の名前ちゃん!?
久瀬 真也
他に誰に見えるんだよ
あなた
お邪魔します竜ちゃん♪
五月女 竜
化粧してるー!
めっちゃ可愛い!!
あなた
ありがとうっ♪
五月女 竜
あれ?でもご飯は?
用意してないけど軽くでいいなら
なんか作るか?
久瀬 真也
あぁ、頼む
あなた
2人とも夫婦みたい笑
五月女 竜
俺がこいつと!?
ないわ〜ww
久瀬 真也
無いな
竜、あなたの下の名前にお茶を頼む
真也はリビングに向かへばソファーでくつろぎ始める
あなた
竜ちゃん、何かお手伝いする事ある?
五月女 竜
んー、無いなぁ
ゆっくり休んでな♪
あなた
はーい
私と真也の居るソファーに座れば
リンちゃんはお茶を出してくれる
あなた
ねぇ、真也?
久瀬 真也
ん?
あなた
原田さんと何を競ってるの?
久瀬 真也
くだらない事さ
それに私は競うつもりも無かった
あなた
じゃあ原田さんが一方的に?
久瀬 真也
そうだな
私と原田は次期社長候補として
社長の補佐を任されてる立場だ
どちら社長となれるのか
彼はいつも競って来ていた
あなた
なるほどなるほど
久瀬 真也
だが……
私も本気で競ってみようと思う
彼が社長になんてなったら
君が困る事になりそうだからね笑
あなた
私は平気だもん
久瀬 真也
そんな事言って
震えてたろ。俺の前で強がる必要はない
彼は細く長い指で頭を撫で微笑んでくれる
あなた
っ…///
こんな風に優しくされて好きにならない訳ない…

会社の人には厳しくしてるし
私だけ……なのかな?

でも彼女沢山作ってるって聞くし……

彼は私と縁があったから面倒見てくれてるだけ
うん、それだけよ!
久瀬 真也
どうした?
あなた
な、なんでもない!
久瀬 真也
そうか?
あぁ、そうだった
これを君に渡そう
黒いノート?
あなた
これは?
久瀬 真也
交換日記だ
あなた
交換日記?真也が?……wwww
久瀬 真也
わ、笑うなよっ(苦笑
あなた
ごめんww
真也、似合わな過ぎてww
久瀬 真也
なら、日誌とでも呼ぶか
あなた
その交換日記……じゃなかった
日誌は何に使うの?
久瀬 真也
これにお互い、今日あった事
相談事などを書き留め
毎日私の元へ来る口実にする
それが有れば
君の方から私の元へ来やすいだろ
あなた
なるほど、夢花さん居るのに
私が毎日行くのも不自然だもんね
でも、いつ暇か分かんない
五月女 竜
え、何
2人とも毎日あってんの?
竜ちゃんは食事を食卓に並べながら聞いてくる
あなた
うん!勉強教わってるの♪
五月女 竜
ふーん
とりあえずご飯出来たからおいで
あなた
凄い!本当にご飯作れるんだ!
五月女 竜
まぁね
真也、飯
竜ちゃんが声掛けると
真也は何か考えながら食卓に着く
あなた
真也、考え事?
久瀬 真也
いや、何でもない
 そう呟けばそれぞれ食事を始める
五月女 竜
あなたの下の名前ちゃん、仕事はどう?
虐められたりしてない?
あなた
うん、部の人はみんな優しいよ♪
でも他の人はちょっと…
久瀬 真也
やっぱり職場で会うのは困るか?
あなた
あ、ううん!
元々みんな競争心凄いし
真也と恋人になれたら将来安定とか
言われてるくらいだもん♪
久瀬 真也
ただの噂だろ
噂に踊らされてミスしてたら
話にもなんねぇよ
あなた
あ、だから仕事切られるのか
五月女 竜
そういえばご両親は元気?
あなた
元気だと思うよ
久瀬 真也
思う?
あなた
うん、昔から
2人とも家に居ないことが多くて
私が5年寝てる間は
流石に出張辞めてもらってたらしいけど
今はまた出張ばっか笑
五月女 竜
え、何それ寂しくね?
久瀬 真也
子供の時から?
あなた
うん、そうだけど?
寂しいって言えば寂しいかな
今は目眩とか頭痛も頻繁だし
まぁでも慣れてるから平気♪
五月女 竜
慣れない環境で身体も疲れてるんだろ
うちに住む?
なぁ?真也もその方が安心だろ?
久瀬 真也
俺は構わないが
あなた
へ!?そんな!
大丈夫だよ!気持ちだけで……笑
 好きな人と過ごせたらなんて夢見たいな話……

会社の人と揉めるのも嫌だし
私が真也と居るだけで視線集めてるのに

高嶺の花よ…!
五月女 竜
そう?残念だな笑
あなた
あ、真也
学校の事なんだけど…
久瀬 真也
ん?行きたいところ決まったのか?
あなた
えっと…これ
パンフレット貰ったの
私はカバンからパンフレットを出す
久瀬 真也
ここ…
パンフレットを見た真也は困った顔をする
五月女 竜
んだよ、あなたの下の名前ちゃん
ここ、不良校で1番有名な学校だぜ?
もっといい高校あったろ
あなた
でも、そこ安いしさ?
私の学力でも入れるだろうし
迷惑かけないと思うんだ♪
久瀬 真也
ここはダメだ
あなた
え、何で!?
久瀬 真也
君、色んな事しないんだろ?
あなた
まぁ…でも良いなって思った所
凄く高くて…
久瀬 真也
それは何処だ?
五月女 竜
俺らに気なんて使わないでさ笑
言ってみなよ♪
あなた
……総合学園 星ヶ丘高等学校…
五月女 竜
おお、お目が高いな!
そこなら何だって学べるぜ
ちなみに、俺はそこの卒業生♪
あなた
そうなの!?
五月女 竜
まぁ、俺は推薦で入ったから
金掛けたこと無かったけど笑
あなた
凄い!
久瀬 真也
よし、そこにしよう
あなた
へ!?ダメだよ!
いくらすると思ってるの!?
それに私なんてそんな所入れないよ!
久瀬 真也
ざっと2000万だな
あなた
ひぃ……
久瀬 真也
問題ない
あなた
大問題よ!
五月女 竜
あなたの下の名前ちゃん任せとけって
コイツの金は使っても減らねぇから
それにここ、めっちゃ楽しいぜ笑
あなた
だからってこんな……
久瀬 真也
ゆっくり考えて決めろ
私は……行って欲しいとは思う
君には好きな事を好きなだけして欲しい
あなた
分かった……考えてみる
この人は、どうしてここまで?

勉強も出来ないし
仕事だってちゃんと出来ないのに


2000万もする学校だなんて……


頼める訳ない

でもそれが真也の願いなら…良いのかな?



分からないよ真也
貴方は、一体何を考えてるの?

私とアンタは……どういう距離感なの?

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