第73話

突 然 の 電 話
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2024/01/03 12:00 更新





あなた .
壱馬さーん、ご飯ですよー
壱 馬 .
壱 馬 .
はーい

今日は珍しく、私が夕食を作った。
そう、料理が苦手な、この私が。

壱 馬 .
壱 馬 .
えーっと…何を作った?
あなた .
そう言われると思ってました

皿の上には丸焦げの物体。
これは一応、フランスパンをトーストしたもの。

あなた .
今日はクリームシチューの予定だったんで、パンも用意したんです
壱 馬 .
壱 馬 .
で、そのパンが、これか
あなた .
焼いてないやつもあります
壱 馬 .
壱 馬 .
そっち食った方が安全やな、笑

壱馬さんは笑いながら、普通に椅子に座る。
私のこの料理の出来なさを責めない人は、初めてだった。
彼こそ本物の神。

あなた .
クリームシチューです…
壱 馬 .
壱 馬 .
おぉ…!おぉ…?
あなた .
はは、
壱 馬 .
壱 馬 .
見た目は別に悪くないで?
あなた .
肝心なのは味です
壱 馬 .
壱 馬 .
んじゃ、ひとくち

彼はスプーンでシチューを掬い、口の中へと運ぶ。

壱 馬 .
壱 馬 .
おぉ…なんか、独特な味やな
壱 馬 .
壱 馬 .
でも俺、これ好きやで
あなた .
ほんとですかっ!?
あなた .
…いいや嘘ですね、顔で分かります
壱 馬 .
壱 馬 .
…ふふ、

やっぱり私は、料理と混ざると危険人物だな。

あなた .
カップラーメンでも食べましょ
壱 馬 .
壱 馬 .
え、でもせっかくの…
あなた .
二度と作りません
壱 馬 .
壱 馬 .
ええから!俺はこれ食べる
あなた .
お腹壊しますよ?
壱 馬 .
壱 馬 .
…わかったわかった
あなた .
お湯準備しますね

壱馬さんが渋々離した皿を流しに置いてから、お湯を沸かす。

壱 馬 .
壱 馬 .
なぁー、
あなた .
なんですか?

甘えた声で私を抱き締める壱馬さん。
首筋にかかる息を擽ったく思いながら、私は話の続きを促した。

壱 馬 .
壱 馬 .
今夜…



prrrr…
タイミングが良いのか悪いのか、彼の声と重なって着信音が鳴った。
壱馬さんが携帯を取りに行く。

壱 馬 .
壱 馬 .
えっ、
あなた .
誰ですか?
壱 馬 .
壱 馬 .
お袋…
あなた .
出てあげてくださいよ
壱 馬 .
壱 馬 .
…おん






壱 馬 .
壱 馬 .
あ、もしも……は?嘘やろ?…わかった、すぐ行くから
あなた .
何かあったんですか?


壱 馬 .
壱 馬 .
親父が、倒れた





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