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第23話

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2025/10/31 11:00 更新
どんよりとした、ポツポツと雨が降る中、私は見覚えのある田舎道を警察車両で戻されていた。
言えなかった。ありがとうも、ごめんねも。
警察
ほらついたぞ。もう2度とこんな面倒臭い真似はするんじゃない。わかったな?
私は涙をグッと堪えて小さく頷いた。
ど田舎の家に1人取り残された私は9月下旬の雨に打たれていた。
家出したあの日よりどんよりとした空、
空からの水滴。
戻ってきちゃったんだ。
インターフォンを押してみる
ただあの音が鳴り響くだけ。
雨で音が反響してだだっ広い田舎に時空が歪んだような何度もやまびこのように繰り返されるインターフォンの音。
頭が重いような、気持ち悪いような、
苦しいような。
心にぽっかり穴が空いたようで、足りない。
琴摛
刹那…叶夏…
行方不明届は出すのに、家にはいない。
こんな無責任なことがあっていいのか。
泣きたい。叫びたい。
この世界はまるで独りぼっちだった。
コツンと床に落ちたのは刹那のネックレスだった。
この石…なんだろう。
ふと気になって調べてみると、どうやらアオイライトという宝石らしい。
道を示す…か。
…返しに、行けるのかな。
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