しばらく森を歩き、そろそろ誰かと出くわしてもおかしくない。
そんな時だった。トガちゃんがふと止まり、直後、何も言わずに駆け出した。
私も急いでトガちゃんを追うと、そこには1人の少年が立っていた。
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月明かりに照らされた少年は確かにかっこよかった。
これはトガちゃんが惚れても無理はないよな、そう思ってしまった。
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今までに見たことがないくらいに満面の笑みをしている。
恋ってなんか憧れちゃうな.......
私はずっと両親と3人で暮らしていて、男の子と関わることなんてなかった。
だから恋なんてものは私と無縁だと思っていた。
だけど今なら人と関わることも増えてきた。
今なら恋できるかも.......っ!?
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!