第9話

8.
1,382
2021/05/14 09:00


しばらく森を歩き、そろそろ誰かと出くわしてもおかしくない。


そんな時だった。トガちゃんがふと止まり、直後、何も言わずに駆け出した。


私も急いでトガちゃんを追うと、そこには1人の少年が立っていた。

.
トガヒミコ.
いずくくん...会いたかったですよ...ふふッ♡
天城 あなた.
いずくって...トガちゃんが話してた...?


月明かりに照らされた少年は確かにかっこよかった。


これはトガちゃんが惚れても無理はないよな、そう思ってしまった。

.
緑谷 出久.
トガヒミコ.....!?
トガヒミコ.
お名前覚えててくれたんですね...嬉しいです...((ニヤッ


今までに見たことがないくらいに満面の笑みをしている。


恋ってなんか憧れちゃうな.......




私はずっと両親と3人で暮らしていて、男の子と関わることなんてなかった。


だから恋なんてものは私と無縁だと思っていた。



だけど今なら人と関わることも増えてきた。


今なら恋できるかも.......っ!?

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天城 あなた.
あ、今はそれはどうでもいいんだ....戦いに集中しなきゃ...


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