騒がしいゆあんくんの隣で昼飯を食べ、授業を受け、あっという間に帰りの時刻となった。
普通くらいの声量で会話をしても俺は怪しまれることが少ない。
それは、周りが騒がしいからというのもあるが、大きな理由には、俺の影が非常に薄いことがある。
俺は、どうやら存在感が非常にないようだ。
気づかれなくてぶつかられたことの数なんて数え切れないし、数回話したことのある子でも、名前を聞かれたりすることも少ないとはいえない。
信号のない横断歩道では、車に気づかれなくて、いつまで経っても渡れないことだってあった。
なので、俺が一人で虚空に向かって話していたとしても、気に留める人はほとんどいないのだ。
たまに不審な目で見てくる人だって、次の日にはそんなこと忘れてる。
良いのか悪いのか微妙なところだ。
まぁ、友達を作る気なんてさらさらないのでどちらかといえば良い方なのだろう。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。