ジミンを怒らせてしまったショックから…
私は車をおりてからのことを覚えていない。
当たり前のように、ジミンの家に帰ると思っていた自分が恥ずかしいし、ジミンのあんな表情を見てしまい、自分がどうしたら良かったのか分からないでいた。
2回目の打ち合わせ場所を事務所ではないところにしたら良かったの?
でも、それではソクジンさんが困ることになるかもしれない。
式を…引き受けなければいい?
そんなの、できるわけないし、自分もしたくない。
せっかくの式、自分だけの気持ちで交代するなんてありえない。
ずっと…頭の中で考えてしまうけど、どうすれば良かったかなんて分かんない。
ソファーに座り、顔を埋めても
思い浮かぶのは、さっきのジミンの顔。
聞こえるはずのないジミンの声。
最近の私は、ジミンの事ばかりで本当におかしい。
さっきよりもはっきりと聞こえたジミンの声に、
思わず顔を上げた。
そこには、ジミンがいた。
マネージャーさんが持っていた紙袋をダイニングテーブルに置いたジミン。
忘れ物を届けに来ただけ
そのことを強調されたようで、なんだか胸がチクリと痛む。
静かな部屋
きっと…ジミンは何も言わずに帰っていくだろう。
ぽつりぽつりと言葉を発するジミン
ジミンが悪い…?
でも、どう考えてもジミンが悪い所が思い出せない。
八つ当たり…?
機嫌があまり良くなかったってこと…?
仕事のことは、私が聞くことではない。
でも、ジミンを怒らせた原因が…
自分のせいじゃないって分かった今
私の身体は自然と動き、ジミンを抱きしめていた。
そっとジミンの手が私の頭に乗った。
ジミンの香り、言葉に安心した私の瞳から…
ずっと我慢していた涙がポロポロと流れた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。