その日、学校が終わったあと放課後の打ち合わせも終わらせ、あともう30分もすればカラオケ、という時だというのに、隣の部屋から怒鳴り声が聞こえる。
女性と男性の怒声。
きっと母と父が喧嘩しているのだろう。
穏やかな父が母が喧嘩するなんて珍しい。
なんて思いながら、何着ようかな、なんて考えていた。
そして、やっと迷いに迷って決めたワンピース。
今日から君はお気に入りに追加だ。
…なんてったって、初めてのカラオケに着ていく服だから。
玄関で少し高いヒールのようなサンダルを履いて、どんどん早くなる鼓動を落ち着かせようと深く息を吸いながら出ようとした時だった。
プルルルルルル
父が何かを言おうとした時、恐らく勇次郎くん、いや、勇次郎からと思われる着信が玄関に響いた
ガチャ
お父さんには悪いけど、これ以上は勇次郎との約束に遅れてしまう。
新作です〜見てねー














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!