第29話

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2026/05/26 09:12 更新



kzh
 ダイヤモンドって…これから会う? 
 たびたび話に出る、“あの子”?
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 そうです!
 宝石人形で4月を司る・・・・・個体__ 
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 __そして、私たちの中での 
 “最高傑作・・・・” 
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 万能型マスターピースのダイヤモンド 
kzh
 ますたーぴーす 



葛葉は思わずおうむ返しをした。
言葉の規模が大きくて、何が何だかわからない。





ただ確かなのは、ダイヤモンドが誰よりも強い、
いわゆる『最強』と呼ばれるような人物であることだった。




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 万能型マスターピースはその名の通り 
 なんでもできる個体なんです 
kzh
 なんでも? 
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 私たちは一生をかけて
 何か一つの能力を磨くのに対し、 
 あの子は一生をかけて全て磨いた・・・・・
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 その技の精度一つをとっても 
 私たちはあの子に勝てない



____何か一つに視点を当てて、その一点を特化させる為に一生をかけたのに、だ。







少女は顔を顰めた。眉を寄せ、頬を膨らませて、動作から不機嫌が感じられるような、そんな動きをした。





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 理不尽とはあの子のために 
 生まれた言葉なんです




でも、少女の紡ぐ言葉の音の高さや吐息の量一つ一つには、どうしようもない慈愛が感じられた。





kzh
 凄いな。そのひと 




ダイヤモンドが行った行為は、いわば相手を失脚させているのと同義だ。価値を示さなければゴミ箱行きの地獄に、『なんでもできるもの』が生まれてしまえば、『何か一つが特出しているもの』は必要ない。






ましては『何か一つが特出しているもの』の〝何か〟を『なんでもできるもの』が軽々超越したのであれば、言うまでもなく。






完璧が完璧すぎるあまり、十分に強いのにも関わらず〝欠陥品〟の印を押される。
欠陥品は即処分。焼却炉でも、シュレッダーでも、何行きかは知らないが、必ず殺される。





___完璧の、せいで。











___さて、そんな理不尽を、少女は愛した。
憎まず、恨まず、心の奥底から慈しんだ。









それはきっと、簡単なことじゃない。





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 ……ふ、あははっ 
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 ひと、ひと!あははっ! 
kzh
 なになに…… 



突然笑いだした少女に、カチンと体が硬直した。先ほどからの変わりように葛葉はひどく困惑したが、口を大きく開けてきゃっきゃと年相応に笑う少女を見て、口が閉じる。




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 きっとあの子が何より望む言葉だ!・・・・・・・・・・・・・・・ 



少女は思わず破顔した。ああ、おかしい、可笑しい、おかしい!




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 兵器のあなたが、バケモノの 
 あなたが
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 だと崇められていたあなたが! 




___人間だなんて、どんな堕落・・だ。





決して口には出さないけど、本当にありえないものを見るような、そんな顔をして少女は笑った。





嘲笑ではなかった。あざ笑っているわけではないのだ。可笑しいと思っているけれど、ありえないと思っているけれど、それはある意味〝理にかなっていた〟から。





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 …ねえ、兄様。あの子はね、 
 なんでもできたんですよ  
kzh
 うん 


懐かしむように、慈しむように。
少女はぽつりぽつりと言葉を落としていく。







葛葉はただそれを拾った。返すことはしなかった。
なんとなく、少女は自分の言葉を、返事を望んでいるのではないだろうと思ったのだ。






だから、目を細めながら、この少女の紡ぐ言葉をただ受け取った。






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 おかしいくらいに強くて、 
 頭ひとつ抜けていて
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 あそこであの子は常に1番だった 








宝石人形の原本は誕生石だ。
1月から12月まで、12体の運用が予定されていた・・・・・・・





研究所には順位制度レートというものがある。


宝石人形になるには__生き残るには、無数の幼児の屍を踏み台に、研究所の中で選ばれし12体の1体にならなければならない。





そのために、12位以内に収まるために、私たちは身を削りあってきた。『順位レート争い』というものは、死に抗う私たちの行動そのものだった。





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 順位レートは普通なら忙しなく変動するものなんです 





一対一の殺し合いを毎日毎日させられると、『合わない相手』は出てくる。






銃と剣は、攻撃範囲が全く違うように。
近距離と遠距離の殺し合いは、どちらが先に動けたかで決まるように。





一呼吸違えばたちまち戦況が一変するため、順位は毎日目まぐるしく変化する。
それがセオリー。当然、そうであるはず。





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 あの子にはそれがない
 何があっても絶対に、あの子が勝つ 




絶対というものは、あるのだ。少女は、ダイヤモンドを見てそれを知った。
どんな相手であっても、どんな状況であっても、彼女の勝利は約束されたものだ。






それこそ、絶対。絶対、何があっても、ダイヤモンドは負けない・・・・





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 誰かは、あの子のことを 
 カミサマ・・・・と呼んだ 
.
 わたしは、その通りだと思ったんです 




あの子の馬鹿げた力を表すのに、〝人〟という言葉は似合わなかった。
カミサマ、悪魔、天使、化け物。そんな言葉がよく似合ったし、彼女は私たちにも大人にもそう呼ばれていた。







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 でも、きっとあの子は、
 人間扱いしてほしかったんですよ 
5υυ!
5υυ!
 大好き、有言実行の男だ 
  円満解散おめでとうございます!
 

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