第127話

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2024/06/24 11:00





私達は山の中腹まで歩いてきていた。





二日前に登ったばかりだ。





ここら辺に削れた岩肌が露出している所があった。そうそう、ここ。





五条悟は足を止めて呪力も残穢もさっぱり無くなったそこを見つめていた。





やはり壊された封印結界の調査に来ていたようだ。





壊した本人もご丁寧に添えて。





まあそれも徒労に終わったわけだけど(笑)




五条悟
ここにあったんだよね
あなた
うん、少なくとも私が見た時は
五条悟
完全消滅しちゃってんじゃん。アイツら何の為に僕を呼んだの?
あなた
結界の元自体酒呑童子の生得領域とかいう次元超えちゃう感じの封印だったし
あなた
壊したから消えててもおかしくない
五条悟
はあ?マジでふざけんなよ





五条悟はブツブツ文句を言いながらもサングラスを外して直で壁面を見つめていた。





数十秒程して大きくため息をついたと思ったら、さっさと踵を返し始めた。




五条悟
残穢も残ってない。もう結界はなくなってる。あなたの術式?
あなた
さあね
五条悟
ていうか、ここまで来て酒呑童子と何話したの?





げ、いきなり核心ついてきたし




五条悟
あなた が酒呑童子を無制限に復活させる筈がないじゃん
あなた
まだ会って二日目ですよね?





性格が悪いみたいな言い方はやめて頂きたい。









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