第4話

The last night
748
2024/03/24 03:07
イソ
イソ
先輩たち!大変です!
ガウル
ガウル
どうしたの?
イソ
イソ
ついに...最後の予告状が来ました
ガウル
ガウル
え!?
ウォニョン
ウォニョン
!?
レイ
レイ
内容は...?

IVE警察の皆様へ

最後の予告状です。

今夜、光るビルの上にある町のシンボルを

奪いに行きます。

by ユジン

ガウル
ガウル
光るビルの上...?
イソ
イソ
町のシンボル...?
リズ
リズ
あの25階建てのビルのことじゃないですか!?
ウォニョン
ウォニョン
しかも今夜って...
レイ
レイ
きっとあのビルの屋上の銅像を盗むつもりですよ

この町には町長が建てた、25階建てのビルがある。

屋上には町のシンボルともいわれる、

輝く銅像があり、その価値は1億にも上るらしい。

ガウル
ガウル
早く行くよ!ヘリコプターも出そう!
ウォニョン
ウォニョン
はい!



ユジン
ユジン
(今日で全て集め終わる...)
ユジン
ユジン
(ウォニョンともお別れか...)





ガウル
ガウル
今夜って...曖昧すぎるわね
ウォニョン
ウォニョン
私、ずっと屋上にいます!
ガウル
ガウル
大丈夫?
ガウル
ガウル
交代で行かせても...
ウォニョン
ウォニョン
私にやらせてください!
イソ
イソ
ウォニョン先輩、怪盗ユジン大好きですもんね~笑
ウォニョン
ウォニョン
そ、そんなことは...!//
ガウル
ガウル
はぁ...仕方ないか
ガウル
ガウル
すぐ私達も屋上に来るから!
ウォニョン
ウォニョン
はい!

私は屋上を1人で、

他の皆はビルの中を見回りに行った。

ウォニョン
ウォニョン
(いつ来るかな...)
ウォニョン
ウォニョン
(銅像の近くで待機しておこう...)




ユジン
ユジン
(背後には気づいてないみたい)
ユジン
ユジン
(それに...寝てる?)

予告状通り、私はこのビルの屋上に来た。

だが、唯一の監視者であるウォニョンは

銅像の近くで寝ていた。

ユジン
ユジン
(本当、最後の最後まで油断してるな~笑)
ユジン
ユジン
(ササッと盗んじゃいますか...)

ガシッ


いつものように華麗に盗もうとした、その時。

寝ているはずのウォニョンは

私の腕を離さないように強く掴んできた。

ウォニョン
ウォニョン
捕まえた
ユジン
ユジン
え...?
ウォニョン
ウォニョン
意外と簡単だったかも...笑
ウォニョン
ウォニョン
もっと近くで顔拝ませ...て?
ユジン
ユジン
近いよ...
ガウル
ガウル
ウォニョン!捕まえた?
イソ
イソ
ウォニョン先輩!...?

ウォニョンは私の顔を見つめたまま、

硬直している。

どうやら、気づいたようだ。

ウォニョン
ウォニョン
あなた...ユジン?
ユジン
ユジン
...笑 どっちのユジンか分からないよ笑
ウォニョン
ウォニョン
...
ガウル
ガウル
ウォニョン!早くこっちに!...
ガウル
ガウル
...ウォニョン...泣いてる?

ガウル署長は私の名を呼んでいるが、

今は到底、動けそうにない。

ウォニョン
ウォニョン
...怪盗ユジンってあなただったの?
ユジン
ユジン
...笑 何で今まで気づかなかったの?笑
ユジン
ユジン
まあ、バレちゃったらしょうがないね
ウォニョン
ウォニョン
私、本気で好きだったのに...相手があの凶悪な怪盗?
ユジン
ユジン
気持ちを弄んだ事は謝るよ...ごめん
ウォニョン
ウォニョン
嘘だよね?嘘って言って...

ウォニョンは泣きそうになりながらも

真剣な眼差しで私を見つめる。

レイ
レイ
ウォニョン...
リズ
リズ
ウォニョン...危ないよ!

続々と、皆も屋上にやって来る。

ユジン
ユジン
泣いたら可愛い顔が台無しになっちゃうよ

私はウォニョンの目元に溜まった涙を

自分の指で拭い去った。

ウォニョン
ウォニョン
...
ユジン
ユジン
...笑
ユジン
ユジン
バレちゃったから...もうこの世に用はないね

スタスタスタ...


私は屋上のフェンスへ向かって歩き出す。

ユジン
ユジン
いい風のふき具合だと思わない?笑

手を拡げ、私は全身に強い風を浴びた。

ガウル
ガウル
ちょっと待って!
レイ
レイ
飛び降りるつもり!?
イソ
イソ
先輩の事、散々弄んどいて最後は自分から離れるつもりですか...?
リズ
リズ
絶対捕まえるよ
ユジン
ユジン
もう~みんな落ち着いて笑
ユジン
ユジン
最後にする事が残ってるから~

スタスタスタ...

私は最期のケジメとして、

ウォニョンの元へ歩み寄る。

ユジン
ユジン
チュッ

ウォニョンに、最期のキスをした。

最期のキスは少し冷めていて

なんだか、ドロドロしていた。

ユジン
ユジン
ウォニョン、私は好きだったよ
ユジン
ユジン
例え、ウォニョンが警察じゃなくても...ね?
ウォニョン
ウォニョン
...私も好きだった
ウォニョン
ウォニョン
だから逃がしたくない
ウォニョン
ウォニョン
捕まって、罪を償って
ユジン
ユジン
...
ユジン
ユジン
私が罪を全て償って解放されたら...ウォニョンは私を迎えに来てくれる?
ウォニョン
ウォニョン
...
ウォニョン
ウォニョン
うん...ずっと待ってる
ユジン
ユジン
そっか...笑
ユジン
ユジン
やっぱり好きだな~...笑
ガウル
ガウル
早く行くよ!怪盗ユジン!
ユジン
ユジン
はいはい笑 ごめんなさい...

私がどこかへ行っても...

ウォニョンは迎えに来てくれるらしい。

私は死ぬことを諦めた。

イソ
イソ
怪盗ユジンがウォニョン先輩に心盗まれちゃいましたね
リズ
リズ
こんな空気の時に変なこと言わないでよ
イソ
イソ
変じゃないですよーだ!
レイ
レイ
2人とも...💧


~fin~









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